ミリタリー関連のテーマで使われる言葉に「兵士」と「戦士」と「軍人」があります。
どれも日常ではあまりなじみのない人たちですが具体的にはどのような違いで区別されるのでしょうか。
今回は、「兵士」と「戦士」と「軍人」の違いについて解説します。
「兵士」とは?
「兵士」とは、「戦闘集団の中の一員」を意味する言葉です。
一般的には「軍隊の構成員のうち階級が低いもの」という意味で使われています。
「兵士」というのは「指揮官の指揮に従って戦う者」という意味がある言葉です。
軍隊には幹部にあたる「士官」と士官の支持に従って行動する「下士官」が存在しますが「下士官」が「兵士」にあたります。
基本的に「兵士」は「集団で行動する大勢の中の一人」を意味する言葉なので戦う者としてかけがえのない存在ではないその他大勢を指します。
「兵士」の例文
・『前線の兵士がどれだけ苦労しているのか、政治家は真ったく理解していない』
・『位置兵士として戦争に参加する』
「戦士」とは?
「戦士」とは、「戦いを専門とする人」を意味する言葉です。
命の取り合いだけではなく危険を伴う仕事やスポーツの勝負ごとなど「積極的に戦いに身を投じている人」を指して「戦士」と表現します。
軍隊などの大きな組織に所属している人以外にも個人として戦いに挑む人に対しても用いられる表現です。
所属や身分を意味する言葉ではなく「人としての生き方や活動内容などが戦いをメインにしていること」を表します。
「戦士」の例文
・『戦いを挑まれた以上、戦士として逃げる訳にはいかない』
・『勇敢な戦士たちの活躍により反逆者は全て征伐された』
「軍人」とは
「軍人」とは、「軍隊に所属している人」を意味する言葉です。
軍隊に在籍し給料を受け取っている人が「軍人」であり階級や仕事内容にかかわらず軍所属の人は全て「軍人」です。
「軍隊」とは国家などの権力によって組織される戦闘集団を指す言葉ですが公的な存在としては認められない反乱軍や州軍など国家によって組織されていない軍隊も存在します。
そのような軍隊に所属している人も「軍人」に含まれます。
料理人や事務員など直接的に戦闘行為にかかわらない仕事であっても所属先が軍隊ならその人は「軍人」です。
「軍人」の例文
・『アメリカでは軍人が尊敬の対象になっている』
・『近くに基地があるので軍人の顧客が多い』
「兵士」と「戦士」と「軍人」の違い
「兵士」と「軍人」はどちらも軍隊に所属していますが「戦士」は軍隊に所属していない人も含みます。
軍隊に所属している人は全て「軍人」で、その中でも階級が低く上官の指揮命令で活動する人が「兵士」です。
「兵士」と「軍人」の中でも戦いに深くかかわっている人は「戦士」と呼ばれます。
軍隊の中でも低い階級の人が「兵士」、個人の意志で戦いに身を投じるのが「戦士」、軍隊の一員として働くのが「軍人」という違いで区別されます。
まとめ
「兵士」と「戦士」と「軍人」は戦う人という点は共通していますが身分や階級などで区別されています。
明確な違いが存在するので混同しないよう誤用に注意してください。