この記事では、「幽閉」と「軟禁」と「監禁」の違いを分かりやすく説明していきます。
「幽閉」とは?
「幽閉」は「ゆうへい」と読みます。
「幽閉」は「ある場所に閉じ込めて、外に出さないこと」という意味があります。
「幽閉」の言葉の使い方
中世ヨーロッパなどを舞台にした物語を見ていると、敵対する勢力が王子を地下牢に閉じ込めて、出さないようにするような場面があります。
このような場面は、「地下牢に幽閉された王子」などと表現することができます。
また、10年間、ある場所に閉じ込められていた人が、ようやく解放された場合は、「10年の幽閉からようやく解放された」などという文章にできます。
「軟禁」とは?
「軟禁」は「なんきん」と読みます。
「軟禁」は「比較的緩やかな監禁。
家や室内などにとどめておいて、外部との交渉や接触を自由にさせないこと」という意味があります。
「軟禁」の言葉の使い方
比較的緩やかな「監禁」を「軟禁」と呼びます。
例えば、犯人に押し入られて、人質にされたとき、縄などで縛られることはない場合でも、自由に外に出たり電話をした理できない状態だった場合は、「縛られてこそいなかったが、軟禁のようだった」などと、その時の様子を振り返ることができそうです。
「監禁」とは
「監禁」は「かんきん」と読みます。
「監禁」は「人を一定の場所に閉じ込めて、行動の自由を奪うこと」という意味があります。
「監禁」の言葉の使い方
暴力集団が、暴利でお金を貸した人を隠れ家に閉じ込めて、行動の自由を奪い、脅すような場面があります。
このような場合は、「暴力集団が、青年を隠れ家に監禁し、お金を返すよう脅した」などという文章にできます。
「幽閉」と「軟禁」と「監禁」の違い
「幽閉」は「ある場所に閉じ込めて、外に出さないこと」という意味があります。
また「軟禁」は「比較的緩やかな監禁。
家や室内などにとどめておいて、外部との交渉や接触を自由にさせないこと」という意味があります。
さらに「監禁」は「人を一定の場所に閉じ込めて、行動の自由を奪うこと」という意味があります。
このように、どの言葉も、「閉じ込めること」を意味します。
ただし、「幽閉」は「外に出られないようにすること」を意味し、面会人が来たり、手紙を送ることができるなど、外部の人と接触することは可能な場合があります。
一方で「軟禁」と「監禁」は、「外に出られないようにするのに加えて、外部と接触できないこと」を意味します。
また「軟禁」は、外に出られず、外部と接触できない以外は、比較的自由があるのに対して、「監禁」は、ひもで縛られるなど、行動の自由がまるでないような状態を意味するという違いがあります。
まとめ
「幽閉」と「軟禁」と「監禁」の違いについて見てきました。
3つの言葉には、明確な意味の違いがありました。
意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。