この記事では、「進歩」と「進化」と「発展」の違いを分かりやすく説明していきます。
「進歩」とは?
「進歩」は「しんぽ」と読みます。
「進歩」は「物事が次第により良い方や望ましい方向に進んでいくこと」という意味があります。
「進歩」の言葉の使い方
野球の練習を始めたばかりの子供がいるとき、練習するにつれて、ピッチングやバッティングが上手になるかもしれません。
このような様子を「子供の野球技術が、どんどん進歩している」などという文章にできます。
また、ボクシングを始めたばかりなのに、すぐにプロ選手のような技量を身に着けた場合は、「ボクシング初心者だが、短期間で長足の進歩を遂げた」などという文章を作ることができます。
「進化」とは?
「進化」は「しんか」と読みます。
「進化」は「生物が周囲の条件やそれ自身の内部の発達により、長い時間をかけて次第に変化し、主や属という区切りを超えて、新しい生物になること」という意味があります。
また、「進化」には「物事が進歩して、より優れたものや複雑なものになること」という意味があります。
「進化」の言葉の使い方
海に単細胞生物が生まれてから、環境の変化や生物の発達が起こり、人間が生まれています。
このような様子を、「単細胞生物が、長い年月をかけて人間に進化した」などという文章にできます。
また、携帯電話の機能が進歩して、まるで別物と思えるようなスマホになっている様子を、「携帯電話が進歩し、スマホになった」などと表現することができます。
「発展」とは
「発展」は「はってん」と読みます。
「発展」は「物事の勢いなどが伸び広がって盛んになること」という意味があります。
また、「発展」には「色事や遊蕩において、積極的に活動すること」という意味があります。
「発展」の言葉の使い方
ある国の経済の勢いが伸び広がり、盛んになって行く様子は「経済発展が目覚ましい国」などという文章を作ることができます。
また色事や遊蕩を、一般の人よりも熱心に行う人に対して、「だいぶ、ご発展のようですね」などと、評することがあります。
「進歩」と「進化」と「発展」の違い
「進歩」は、物事が発展することを意味する言葉になります。
一方で、「進化」は、発展した結果、違う生物になったり、違う物になるような状態を意味する言葉という違いがあります。
例えば、野球選手の技術が徐々に高まるような場合、「進歩」と表現しますが、その結果、別の選手のように優れた技術を身に着けたという場合は「進化」と表現することができます。
また、「発展」は、物事や世の中の勢いが増して、次のステージに進んでいくような意味があり、「進歩」や「進化」が真っすぐ良い方向に進んでいく印象なのに対して、「発展」は、「広がっていく」印象があるという違いがあります。
まとめ
「進歩」と「進化」と「発展」の違いについて見てきました。
3つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。