「仇敵」と「好敵手」と「宿敵」の違いとは?分かりやすく解釈

「仇敵」と「好敵手」と「宿敵」の違い生活・教育

「仇敵」「好敵手」「宿敵」はどれも敵対関係に関する言葉ですが、各々の意味が異なるため区別して認識することが必要です。

この記事では、「仇敵」「好敵手」「宿敵」の違いを分かりやすく説明していきます。

「仇敵」とは?

「仇敵」「きゅうてき」と読む言葉で、「憎悪や恨みの感情を持って敵対している人物」「上記のような感情を抱いている人物」のことを指します。

なお、「あだかたき」という読み方もありますが、現在は「きゅうてき」の方が普及しています。


「仇敵」の例文

「仇敵」は、「自分と敵対する間柄において憎らしい気持ちや怨恨の念を抱いている人物」を表現する際に用いられています。

・『家族を陥れた仇敵に遭遇した』
・『重要な情報を他社に漏洩した彼は我々にとって仇敵である』


「好敵手」とは?

「好敵手」「こうてきしゅ」と読む言葉で、「実力が同等で競争相手にふさわしい人物」「ライバル」といった意味を持ち合わせています。

「敵対する」というよりも、どちらかというとポジティブな意味合いで「競い合う」というニュアンスがある言葉といえます。

「好敵手」の例文

「好敵手」「能力が拮抗して競い合うのにふさわしい相手」を表現する際に使用します。

スポーツの分野で用いられることが多いですが、日常生活で使用することも可能です。

・『あの選手は好敵手に恵まれている』
・『何事においても、好敵手となる相手がいれば切磋琢磨しながら成長していけるだろう』

「宿敵」とは

「宿敵」「しゅくてき」と読む言葉で、「長年の敵」という意味があり、「長い期間にわたって敵対関係にある人物」を指す際に用いられます。

なお、「宿敵」の場合、状況によっては「該当する人物に抱く感情が憎悪や恨みといったネガティブなものに限らない」場合もあるようです。

「宿敵」の例文

「宿敵」「長年にわたって敵対している特定の人物」を表現する際に使用し、スポーツなどの分野で多用されています。

相手に抱く感情の種類を問わないケースがあるのがポイントです。

・『今大会最大の目標は宿敵であるAチームに勝つことだ』
・『彼は宿敵に負けないための練習を日々積み重ねている』

「仇敵」と「好敵手」と「宿敵」の違い

「仇敵」「好敵手」「宿敵」はいずれも「敵対関係」の意味を含む言葉ですが、それぞれが持つ詳細な意味に違いがあります。

「仇敵」「憎悪や怨恨の感情を持ちながら敵対している相手」を指すのに対し、「好敵手」「実力が釣り合って競争するのにふさわしい相手」を意味し、「宿敵」「長い年月にわたって敵対している相手」を意味します。

「仇敵」は相手に抱く感情が憎しみや恨みといったネガティブなものに限られますが、「好敵手」「宿敵」の場合は相手に抱く感情がネガティブなものに限らないという特徴があります。

まとめ

「仇敵」「好敵手」「宿敵」は混同されがちな言葉ですが、「相手への感情」に違いがあることが分かります。

三つの言葉の意味を理解して、様々な場面で使い分けできるようになりましょう。

ぜひ語彙力向上の参考に役立ててください。