「守銭奴」と「ケチな人」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「守銭奴」と「ケチな人」の違い生活・教育

この記事では、「守銭奴」「ケチな人」の違いを分かりやすく説明していきます。

「守銭奴」と「ケチな人」の違い

「守銭奴」は、「お金を貯めることが大好き」という心理が強い言葉です。

「ケチな人」は、「お金を使うのが嫌い」という心理が強い言葉です。


「守銭奴」と「ケチな人」の使い方の違い

「守銭奴」は、特に金銭に限って執着したり、貯め込もうとする人のことを言います。

常に自分の手元に幾ら入って来るか、幾ら貯金ができるかを考えている人です。

「ケチな人」は、そもそも自分が人の為に何か提供することが嫌いな人のことを言います。

中々物を購入しなかったり、支払うべき金額を値切ろうとしたりなど、お金を出し渋る他に、自分の物を人に使わせるのも嫌がる人も含むのです。

「守銭奴」「ケチな人」を使う時には、「入ってくる物か出ていく物」の他に「金銭限定か、物品や労力なども含むか」で考えると良いでしょう。


「守銭奴」と「ケチな人」の英語表記の違い

「守銭奴」は、英語で「miser」と言います。

ディケンズの文学小説「クリスマス・キャロル」の登場人物である「エベネーザ・スクルージ」は、「守銭奴」として有名です。

文中では「miser」と訳され、「an old miser named Scrooge(スクルージという名の年老いた守銭奴)」という表現があります。

「ケチな人」は日常会話でよく使われ「stingy」と言います。

“He is a stingy. (彼はケチだ)”は、日本語とほぼ同じ意味で「ケチ」を表し、日常のちょっとしたことで小銭や労力を惜しむ人に対して使われます。

「守銭奴」の意味

「守銭奴」「しゅせんど」と読みます。

意味は「金銭に対する執着が強く、貯め込むことばかり考えている人のこと」です。

特に貧乏な訳ではなく、それどころか裕福な人に多く、沢山お金があるのに更に貯めこもうとする人のことを言います。

商売している場合、「どうすればもっと儲かるか」「どうすれば自分が得をするか」など、自分が1円でも儲かることばかり考えています。

「守銭奴」の由来は、フランスで1668年に公開された、モリエールという劇作家による戯曲のタイトルからきています。

フランス語では「L’Avare」と書き、お金に執着する年寄りの商人を描いた喜劇で、邦題が「守銭奴」になった為に使われる様になりました。

「守」「まもる」と読み「侵されたり、害が及ばないように防ぐ」という意味、「銭」「ぜに」と読み、「お金」という意味、「奴」「人を見下した言葉」という意味、「守銭奴」「お金を維持しようとする野郎」になります。

「守銭奴」の使い方

「守銭奴」は、お金を貯めこむことに執着する人に対して使われる言葉です。

基本的に悪い意味で使われる言葉であり、他人に対して「守銭奴」というと「お金に汚い人」という意味になるので注意しましょう。

「守銭奴」を使った例文

・『彼は自分が儲かることばかり考えている守銭奴だ』

・『彼は守銭奴だからこそ金持ちになったのではないか』

・『1円足りないと言ったら守銭奴扱いされた』

・『彼は守銭奴だから一緒に行動したくない』

・『あれくらい守銭奴にならないと貯金できないんだろう』

「守銭奴」の類語

「欲張り(よくばり)」
そこにある以上に欲しがる様子を言います。

「強欲(ごうよく)」
物品を求める意識が著しく強いことを言います。

「守銭奴」の対義語

「無欲(むよく)」
全く物を欲しがる様子がないことを言います。

「ケチな人」の意味

「ケチな人」は、「金品や品物を惜しんで出さない様子や、その様な人」という意味です。

お金や品物などを出し惜しんだり、人の為に労力を提供するのを渋ったりします。

貯めこむことよりも、自分の物を手放すことを嫌うことを表す言葉です。

「ケチ」の語源は、不吉なことという意味の「怪事(けじ)」で、「ケチをつける」「ケチがつく」としても使われています。

江戸時代には「粗末である」「卑しい」という意味で使われる様になり、変化して「ケチ」になりました。

「ケチな人」の使い方

「ケチな人」は、日常的に金品や労力を出し渋る人に対して使われます。

「ケチ」だけでも意味は通じますが、「ケチ」の度合いが非常に強い人は「どケチ」と言います。

良い意味ではないので、人に対して使う時には注意しましょう。

「ケチな人」を使った例文

・『1円まで割り勘にするなんてケチな人だ』

・『彼はケチな人だから電車に乗らずに極力歩いて行こうとする』

・『ケチな人に寄付を頼んでも無駄だと思う』

・『彼女はケチな人なので絶対に自分から財布を出さない』

・『彼は奥さんがケチな人で、小遣いを貰えないらしい』

「ケチな人」の類語

「がめつい」
物に対して欲が深く、がっつりしている様子を言います。

「セコい」
生活に余裕がなく、お金を出したくないと思う様子を言います。

「ケチな人」の対義語

「気前がいい(きまえがいい)」
お金や品物を、労力などを出し渋らない様子のことです。

「太っ腹(ふとっぱら)」
度量が大きいことという意味で、お金に対して大らかな様子に使われます。

まとめ

今回は「守銭奴」「ケチな人」「守銭奴」「お金を貯めることが大好き」「ケチな人」「お金を使うのが嫌い」と覚えておきましょう。