この記事では、「確執」と「軋轢」と「摩擦」の違いを分かりやすく説明していきます。
「確執」とは?
「確執」は「かくしつ・かくしゅう」と読みます。
意味は「お互いが自分の意見を強く主張して譲らず、不和を生じること」という意味で、相手と意見が対立した状態が続くことです。
「確」は「たしか」とも読み「かたく決めて動かない様子」という意味、「執」は「とる」とも読み「とりついて離れない」という意味、「確執」で「かたく取りついて動かない様子」になります。
「確執」の使い方
「確執」は名詞として「確執がある・ない」「確執が生じる」「確執に悩む」などと使われます。
基本的に、お互いの意見が対立して不和が生じる状態に使われる言葉です。
「確執」の例文
・『あの家庭は昔から親子の確執がある』
「軋轢」とは?
「軋轢」は「あつれき」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「車輪がきいきいときしること」という元の意味で、「軋」は「車輪がこすれて音を立てる様子」、「轢」は「きしむ」という意味です。
2つ目は「お互いがもめて仲悪くこなること」という意味で、感情がぶつかりあって不和が続く状態のことです。
上記に共通するのは「ズレが起きる」という意味です。
「軋轢」の使い方
「軋轢」は名詞として「軋轢がある・ない」「軋轢を生む」「軋轢を避ける」などと使われます。
基本的に、日常で使う場合、お互いの感情に行き違いがあり、ぶつかりあって不和が続くことに使われる言葉です。
「軋轢」の例文
・『我が家には嫁・姑の軋轢はない』
「摩擦」とは?
「摩擦」は「まさつ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「物と物とがこすれ合うこと」という元の意味で、物どうしがこすれて負荷が生じることです。
2つ目は転じて「人間関係で、お互いに意見や感情が食い違うことにより生じる、不和や争いなどのこと」という意味で、お互いの意見が食い違い、感情を伴って険悪な状態になることです。
上記に共通するのは「ずれてこすり合う」という意味です。
「摩擦」の使い方
「摩擦」は名詞として「摩擦が生じる・生じた」「摩擦が強い・弱い」「貿易摩擦」などと使われます。
基本的に、物と物とがこすれ合うことや、お互いに意見や感情が食い違い、不和や争いを生じることに使われる言葉です。
「摩擦」の例文
・『アメリカとの関係に摩擦が生じてはならない』
「確執」と「軋轢」と「摩擦」の違い
「確執」は「お互いの意見が対立して不和が生じる状態」という意味です。
「軋轢」は「お互いの感情に行き違いがあり、ぶつかりあって不和が続くこと」という意味です。
「摩擦」は「物と物とがこすれ合うこと」「お互いに意見や感情が食い違い、不和や争いを生じること」という意味です。
まとめ
今回は「確執」と「軋轢」と「摩擦」について紹介しました。
「確執」は「意見が対立する状態」、「軋轢」は「ぶつかりあって揉める状態」、「摩擦」は「意見や感情が食い違う状態」と覚えておきましょう。