この記事では、「直筆」と「自筆」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「直筆」と「自筆」の違い
「直筆」とは、本人が書くこと、また書いたもののことです。
「自筆」も、本人が書くこと、また書いたもののことです。
「直筆」と「自筆」は同じ意味です。
「直」には、ちょくせつという意味があり、「直筆」は直接書いたという意味が強調されています。
「自」には、おのれ、われという意味があり、「自筆」は本人が書いたという意味が強調されています。
本人が書くこと、また書いたものという意味では同じですが、「直筆」は直という点が協調されていて、「自筆」は自という点が協調されている点が違います。
「直筆」と「自筆」の使い方の違い
同じ意味を持っており、同じように使われています。
「直筆の署名」でも「自筆の署名」でも、どちらも可能です。
パソコンなどでタイプをして文字を書くのではなく、直接自分で書くという点を強調したいときには、特に「直筆」を使用します。
代理で書いてもらうのではなく、本人が書くという点を強調したいときには、「自筆」を使用します。
「直筆」と「自筆」の英語表記の違い
「直筆」は英語で“one’s own handwriting”と表現をします。
「自筆」も英語で“one’s own handwriting”と表現をします。
「直筆」の意味
「直筆」とは、本人が直接書くこと、また書いたもののことです。
文字などを書く方法には、筆や鉛筆などを使う、パソコンを使うなどありますが、「直筆」が意味しているのは筆やペンなどを自らが握って書く方法です。
「直」という漢字には、ちょくせつという意味があり、「筆」という漢字には、ふで、かくという意味があります。
大きな契約をするときには、契約者本人にサインをしてもらうことがあります。
代理に書いてもらうことはできません。
「直筆」は、本人以外の人ではない、本人が直接書いているということを強調した意味があります。
「直筆」の使い方
書いているのは直接本人であるという場合に使用をします。
有名人が結婚をしたときに、本人から結婚の報告をすることがあります。
結婚を報告する方法には、ブログに書く、出演したテレビで発表する、書面で表すなどがあります。
書面の場合は、パソコンなどで書いたものをコピーする方法と、結婚する本人が書く方法があります。
結婚する本人が書いたものには「直筆で発表した」などのようにテレビなどで伝えられます。
これは、所属事務所やマネージャーが書いたのではなく、本人が書いているということを現しています。
「直筆」を使った例文
・『直筆でサインをお願いします』
・『直筆の謝罪文を発表する』
・『有名人の直筆サインをもらう』
・『直筆でないと認められません』
「直筆」の類語
「自書」「直書」「自筆」が類語です。
「自書」には、自分で書くこと、書いたものという意味があり、書くという行為に焦点が当てられています。
「直書」にも、自分で書くこと、書いたものという意味があります。
特に身分の高い人が書いたものについて使われます。
「直筆」の対義語
「コピー」が対義語です。
写し取ること、模倣という意味があります。
「自筆」の意味
「自筆」とは、本人が書くこと、また書いたもののことです。
「自」という漢字には、おのれ、われという意味があります。
漢字の意味から、おのれ、つまり自分が書くという意味がわかります。
「自筆」は筆跡が本人のものであることを強調する意味があります。
真似をすることが上手な人なら、本人の筆跡に似せて書くことができるでしょう。
しかし、本人と筆跡が似ていても、本人が書いているのではないので、『自筆」とはいいません。
似ている筆跡ではない、本人の筆跡なのだということを強調しています。
「自筆」の使い方
本人が書いているものに使われます。
有名人のサインを真似されてしまうことがあるようですが、「自筆でコメントを発表」などのように、真似をしたものではなく本人が書いているということを強調して使われています。
「筆」という漢字が使われていますが、鉛筆、シャープペンシル、万年筆などの筆記具を使って書いた場合も、本人が書いていれば「自筆」ということができます。
「自筆」を使った例文
・『自筆のメモが残されていた』
・『自筆の署名入りで発表する』
・『自筆で遺言書を作る』
・『自筆の文章を公開した』
「自筆」の類語
「直筆」「自書」「直書」が類語です。
「自筆」の対義語
「コピー」が対義語です。
「コピー」には模倣という意味があり、本人が書いたものではありません。
まとめ
2つの言葉には、本人が書くこと、また書いたものという同じ意味があります。
同じ意味なので同じような使われ方をしていますが、「直筆」は本人が直接という点が協調されていて、「自筆」は筆跡が本人のものという点が協調されています。