どれも似ているような言葉である「誤食」と「誤飲」と「誤嚥」ですが、違いは判ると目からうろこ。
この記事では、そんな「誤食」と「誤飲」と「誤嚥」の違いを分かりやすく説明していきます。
「誤食」とは?
誤食というのは、身体に有害なものを摂取してしまうことです。
例えば、身体にアレルギーを起こすようなものを、知らずに食べてしまったという時には、誤食を使います。
食べ物というのは、口から胃、腸を通りながら消化され、最後には排泄されるものですが、どこかで通過障害を起こしそうなものを食べた時にも誤食と呼ばれます。
誤食というのは、特に液体でないものを呼ぶことが多いです。
「誤飲」とは?
誤飲は誤食と同じような意味合いを持っていますが、こちらは液体を表すことが多いです。
誤飲というのも、やはり自分の身体にとって害を与えるようなものを摂取してしまうことを指します。
例えばアレルギーがあるのに、アレルゲンの液体を誤って飲んでしまったという時。
飲み物なので素早く吸収され、身体に重篤な症状をもたらすこともあるので危険です。
「誤嚥」とは
私たちは口から摂取した場合は、飲み込むと自然と口から食道、そして胃に運ばれるのですが、何らかの原因で飲み込むが悪く口から肺の方に食べた物や飲んだものが入り込んでしまうことを誤嚥といいます。
肺に異物が入り込むと、私たちは咳をして出そうとする反射行動が起こります。
そのため、あまり大事に至ることはありません。
しかしながら高齢者の場合は、歯が欠損しているので大きなものを細かく咀嚼できず、丸呑みした拍子に誤嚥するということもあります。
また寝たきりに近い状態で、ベットで横になったまま食事を摂取することで気道や肺の方に食べ物が自然と流れ込んで入ってしまうということがあります。
高齢者の場合は、嚥下機能の低下により誤嚥をすることが多いのですが、気道や肺に異物が入り込んだ時の咳の反射も弱いので、誤嚥することで炎症を起こし肺炎になってしまうことも少なくありません。
それを誤嚥性肺炎と呼びます。
「誤食」と「誤飲」と「誤嚥」の違い
ここまで3つを比較してみました。
誤食と誤飲は、意味がよく似ていますね。
体に有害なものを摂取するという意味であり、大きな違いは食べるか飲むかということになります。
アレルギーになるものを摂取したり、通過障害を起こすものを摂取したりすることを言います。
時には命の危険もあるため、注意が必要です。
誤嚥というのは、身体に有害なものを摂取するかどうかではなく、主に食べ物や飲み物の通過に関することを表します。
きちんと食道に運ばれるのか、また誤って気道や肺に入り込んでしまうかどうかで判断します。
まとめ
意味はそれぞれ違うけれど、似たような言葉なので一見どう違うの?と思いますね。
しかし一つ一つ漢字や意味を読み解いてみると理解できるはずです。
もしも何らかの食べ物や飲み物摂取によるトラブルがあった時には、正しく使用し伝えられるといいですね。