大学で、教職課程を選択すると、必ず行う必要があるのが教育実習です。
この時どの学校で実習を行うかを決めるのには3つの方法があります。
一つは自分が卒業した母校に依頼する方法、大学の関連の学校を紹介してもらう方法、そして、地区の教育委員会に依頼する方法です。
教育実習を終了しないと教員免許は交付されないので、この選択は将来に大きく影響します。
さて、ここで使用した「実習」とはどういう意味でしょうか。
また、同じような意味の「実技」、「演習」とはどこが違うのでしょうか。
この記事では、「実技」と「実習」と「演習」の違いを分かりやすく説明していきます。
「実技」とは?
「実技」とは、主に試験などの時に行われる「実地の技能を審査する」ことです。
対義語は通常「学科」で、机上の知識や応用力を審査されます。
実技が含まれる試験には、様々なものがあり、例えば大学入試では美術系、音楽系、体育系の学校で行われます。
また、電気工事士、気象予報士、自動車運転免許などの国家試験にも「実技」が含まれます。
英語では、「practical skill」です。
「実習」とは?
「実習」とは、対義語が「講義」であることから分かるように、「机上で学んだ知識や応用力を実地で試す」ことです。
主に専門的な教育現場で使用される言葉です。
よく使われる熟語としては、「教育実習」、「職場実習」、「調理実習」、「看護実習」などがあります。
英語では、「practical training」が近いでしょう。
「演習」とは?
「演習」とは、対義語が「実戦」であることから分かるように、「実際に試してみることができないことを模擬的にやってみる」ことです。
通常は訓練や練習のプロセスにおいて行われます。
また、「演習問題」のように、「繰り返しやって慣れるための方法」という限定された意味で使用されることもあります。
有名なものでは、「実弾演習」、「軍事演習」、「消防演習」などがあります。
英語では、「exercise」が最も近いでしょう。
「実技」と「実習」と「演習」の違い
「実技」と「実習」と「演習」の違いを、分かりやすく解説します。
これらの言葉は、「何かを実際に行う」という意味においては同じなのですが、細かいニュアンスは違います。
最も大きな違いは、シチュエーションとやる内容です。
「実技」は、学科と実技がある試験のようなシチュエーションで用いられ、「実習」は、一連の訓練に含まれる実地訓練のことを表わし、「演習」は、実戦でできないことをシミュレーション的に実施する場面でそれぞれ使用されます。
まとめ
この記事では、「実技」と「実習」と「演習」の違いを説明してきました。
理論を学び、知識を貯えることは何をするにも重要なことではありますが、実際の現場での「実習」や「実技」は机上で得たものを実行する機会としては無くてはならないものです。
それは仕事の場面でも同じです。
長年蓄積されたノウハウを形にした教育カリキュラムは有用ですが、最も重要なのはOJT(On The Job Training)です。