映画や小説にはたくさんのジャンルがあります。
特に人気があるものには、ファンタジー、SF、メルヘン、恋愛、コメディーなどがあります。
ジャンル物として作られた作品は、内容をよく知らなくても予想がついたり、ある程度の集客や購買が見込めるという利点もありますが、ジャンル独特のお約束やフォーマットに沿っていなければならないという制約も発生します。
さて、ここで使用した「ファンタジー」、「sf」、「メルヘン」とはどういう意味でしょうか。
また、違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「ファンタジー」と「sf」と「メルヘン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ファンタジー」とは?
「ファンタジー」とは、英語では「fantasy」で、元々の意味は「想像」や「空想」のことで、そこから派生して、「想像の中で展開するような奇想天外なお話」のことを指すようになりました。
勇者や魔法使いがいて、見た目が全く違う様々な種族の知的生物が共存している世界を描くことが多く、冒険活劇の要素も持っています。
「sf」とは?
「sf」とは、「science fiction」の略で、元々の意味としては、「科学的な考証に基づいた架空の話」で、特に、「科学的」という部分に重きが置かれていました。
一般的には現代よりも科学的に進化した世界の話で、宇宙船に乗って移動し、レーザーガンやビーム兵器を使用して戦闘します。
「メルヘン」とは?
「メルヘン」とは、ドイツ語の「Marchen」から来たもので、ドイツ中心に発生した「民話やおとぎ話などの伝承をベースに作りあげた架空の話」です。
「Marchen」の意味は、「童話」と訳されることもあり、どちらかというと子供をターゲットに作られた作品が多いとも言えます。
英語では、「fairy tale」にあたります。
ディズニーのアニメで有名な「白雪姫」「シンデレラ」なども「メルヘン」のお話であると一般的には認識されています。
「ファンタジー」と「sf」と「メルヘン」の違い
「ファンタジー」と「sf」と「メルヘン」の違いを、分かりやすく解説します。
これらは、映画や小説のジャンルとして認識されている物ですが、意味は全く違います。
これらの最も大きな違いは舞台となる世界観にあります。
「ファンタジー」の世界観は「中世ヨーロッパからインスパイアされた騎士や、勇者、魔法使いが中心となり、異なる種族と争ったり協力したりする」ような物で、「sf」は、「宇宙船にのって星間飛行をし、レーザーガンで対決するような」世界観で、「メルヘン」は「お城が立ち並び、魔法使いが居て、王子様とお姫様が恋愛するおとぎ話の中の」世界です。
「ファンタジー」と「メルヘン」はある程度似たような世界観ですが、大きな違いは「ファンタジー」が美しくない部分も含まれていることで、その意味では「sf」に近いとも言えます。
まとめ
この記事では、「ファンタジー」と「sf」と「メルヘン」の違いを説明してきました。
ロックやR&Bなどの音楽のジャンルが目まぐるしく変化してきたのに比べると、映画や小説のジャンル分けには長い間大きな変化はありませんでした。
しかし、最近になって、映画における「3D」、「4DX」、「IMAX」、小説における電子書籍の登場によって、大きな転換期を迎えているのではないでしょうか。