ビジネス文書だけではなく、プライベートな文書をワープロソフトを使用して作る場合に役に立つのが、テンプレートです。
よく使うフォーマットで雛形を作ってそれを保存しておけば、毎回一から作る必要はなく、短時間に綺麗な文書を作れます。
さて、ここで使用した「テンプレート」、「雛形」、「フォーマット」とはどのような意味でしょうか。
また、違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「テンプレート」と「雛型」と「フォーマット」の違いを分かりやすく説明していきます。
「テンプレート」とは?
「テンプレート」とは、英語の「Template」の意味で、元々は、「立体物を複製するための型」です。
そこから派生して、現在では、「何かを作るときに利用する再利用可能な定型のもの」を表すようになり、特にコンピュータ上で保存できるファイル形式のものを指す場合が多くなりました。
また、「テンプレ」と略す時には、電話応対やクレーム対応などで使用する「標準問答」のようなものを指します。
「雛型」とは?
「雛形」とは、「ひな形」とも書きますが、元々は「鳥の雛の型」という文字からわかるように、「本当の大きさのものを作る前に少し小さいものを見本として作ったもの」という意味です。
そこから派生して現代では、「何かを作るための基準となるもの」という意味で使われることが多くなっています。
例文は、「役所が配布している申請書の雛形を参考にして記入してください」という具合に使用します。
その意味での英語は「model」になります。
「フォーマット」とは?
「フォーマット」とは、元々は一般的な意味での「形式」のことです。
例えば、テーラードジャケットでは、生地の種類と色、襟の形、ベントの数、ボタンの数や大きさなどたくさんの形式を指定して作ってもらうことになります。
現代においては、もっと日常的なものとして、文書における、タイトルや本文の文字の大きさとフォント、段落の数や文字空け、リスト形式の丸の大きさなどの形式を示すことが多くなっています。
英語では、「format」です。
「テンプレート」と「雛型」と「フォーマット」の違い
「テンプレート」と「雛型」と「フォーマット」の違いを、分かりやすく解説します。
これらは、序文の中でワープロソフトに関係する言葉としてでてきましたが、本来の意味は違います。
「テンプレート」は、「金属製品の鋳型」であり、「雛形」は、「完成品のイメージを見るための見本」で、「フォーマット」は「選択できる形式」です。
このように、そもそも使われている場面が違うのです。
しかし、現代においては確かに同じ場面で使うことも増えています。
ワープロソフトの使用場面においてのこの3つの違いは、一文で表現できます。
つまり、「各種文書の雛形を作成してフォーマットを揃え、テンプレートとして保存する」ことによって、次に同じような文書を作るときに呼び出せるのです。
つまり、「テンプレート」は「雛形」と同義であり、その中には「フォーマット」が存在します。
まとめ
この記事では、「テンプレート」と「雛型」と「フォーマット」の違いを説明してきました。
「テンプレート」や「雛形」が便利なのはワープロソフトだけではありません。
例えば、贈答用のお菓子の詰め合わせや、花束などにも「テンプレート」として標準的な組み合わせのものが用意されていて、一部をカスタマイズするだけでオリジナルのものを作れるようなサービスもたくさんあります。