「過料」と「罰金」と「反則金」の違いとは?分かりやすく解釈

「過料」と「罰金」と「反則金」の違いとは?生活・教育

この記事では、「過料」「罰金」「反則金」の違いを分かりやすく説明していきます。

「過料」とは?

「過料」「かりょう」と読みます。

「過」は、音読みで「カ」、訓読みで「すぎる」「すごす」「あやまつ」「あやまち」と読み、「料」は、音読みで「リョウ」、訓読みで、「はかる」と読みます。

「過」「料」の2文字で構成される「過料」には、次の3つの意味があります。

1つは「国または地方公共団体が、行政上の軽い禁令を犯した者に科する金銭罰」「刑罰としての罰金・科料と区別される」「あやまちりょう」という意味です。

2つ目の意味は「中世、過失などの軽い罪を償うために科した金銭」です。

そして3つ目は「江戸時代、本刑に代えて科した金銭」という意味です。


「過料」の例文

・『違反すると1万円以下の過料を徴収される』
・『また申告違反には過料が課される』
・『過料は金銭罰ではあるが、罰金や科料と異なり、刑罰ではない』


「罰金」とは?

「罰金」「ばっきん」と読みます。

「罰」は音読みで「バツ」「バチ」、訓読みはありません。

「金」は音読みで「キン」「コン」と読み、訓読みでは「かね」「かな」と読みます。

「罰」「金」の2文字で構成される「罰金」には、次の2つの意味があります。

1つは「罰として出させる金銭」という意味です。

もう1つの意味は「犯罪の処罰として科せられる金銭。

科料よりも重い財産刑」
です。

「罰金」の例文

・『自分も何度か駐車違反で罰金を払った』
・『裁判官は彼に重い罰金を科せるのだろうか』
・『罰金など払うまいと彼女は決心した』

「反則金」とは

「反則金」「はんそくきん」と読みます。

「反」は音読みで「ハン」「ホン高」「タン」、訓読みで「そる」「そらす」「かえる」「かえす」「そむく」と読みます。

「則」は音読みで「ソク」、訓読みで「のり」「のっとる」「すなわち」と読みます。

そして「金」は前述したとおりの読み方になります。

「反」「則」「金」、この3文字で構成される「反則金」には、「駐車違反などの比較的軽い道路交通法違反について、刑としての罰金の代わりに行政上の処分として国に納付させられる金銭」という意味があります。

「反則金」の例文

・『罰金・反則金や違約金とは区別される』
・『比較的軽微な違反行為の場合は反則金が課せられる』
・『反則金処理の流れはパトカーや覆面パトカーによる取締りとほぼ同様である』

「過料」と「罰金」と「反則金」の違い

「過料」「罰金」「反則金」の違いを説明します。

「過料」とは、行政上の義務違反に対するペナルティーのことです。

刑罰ではないので、前科の対象ではありません。

次に「罰金」ですが、こちらは刑罰であり財産刑です。

前科の対象となります。

徴収される金銭額が1万円以上の場合が罰金となります。

そして最後に「反則金」ですが、「交通反則通告制度」に基づいて課せられる「行政処分」のことです。

「行政罰」であり、「刑罰」ではありません。

よって、前科の対象とはなりません。

まとめ

以上が「過料」「罰金」「反則金」の違いです。

行政処分か刑罰かなどが、違いを分けるポイントになります。