「ていじ」を変換するとき、「提示」か「呈示」かで迷った経験はないでしょうか?
また、似たような言葉に「提案」がありますが、それぞれ違いはあるのでしょうか?
この記事では、「提示」と「呈示」と「提案」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「提示(ていじ)」の意味とは?
「提示」とは、「差し出して見せること」や「五段階教授法のうちの第2段階で、新教材を児童に示すこと」を意味する言葉です。
「提」という字は「提(さ)げる」とも書き、「さげる」や「ひっさげる」という意味のほか、「差し出す」、「かかげる」という意味も含みます。
「提示」は文字通り「差し出して示す」ことを表現しています。
「提示」を使った例文
・『口頭での説明を添えながら、書面にて契約条件を提示した』
・『サイト利用に関する規約の変更点を、テキストにして提示した』
・『容疑をかけられた人物はアリバイにつながる証拠を提示することで疑惑を払拭した』
「呈示(ていじ)」の意味とは?
「呈示」とは、「差し出して見せること」や「手形・小切手などの所持者が支払請求の際、振出人や支払人、引受人に対して証券を示すこと」を意味する言葉です。
「呈」という字には、「しめす」や「あらわす」という意味のほか、「差し出す」や「差し上げる」という意味も含まれています。
「呈示」も、先述した「提示」と同じく「差し出して示す」ことを表現しています。
「呈示」を使った例文
・『病院にかかる際に、保険証を呈示した』
・『身分証明書として、マイナンバーカードか免許証の呈示を求められた』
・『学生割引を利用するには、学生証の呈示が必要なようだ』
「提案(ていあん)」の意味とは?
「提案」とは、「意見や考え」や「意見や考え、議案などを提出すること」を意味する言葉です。
「案」という字には、「考える」や「考え」、「計画」という意味が含まれています。
「提案」は文字通り「考えを差し出す」ことを表現しています。
「提案」を使った例文
・『マーケティング会議において、話題のSNSアプリを利用した戦略を提案した』
・『国際会議において、CO2削減に関する新条約が提案された』
・『提案された制度改革案が、可決されるかどうか注目されている』
「提示」と「呈示」と「提案」
「提示」も「呈示」も、同じく「ていじ」と読み、意味も「差し出して見せること」を指しているため同義語とされがちですが、ニュアンスに細かい違いがあります。
「提示」は「(内容や条件を相手に分らせるように)差し出して見せる」というニュアンスが含まれるのに対し、「呈示」は単に「差し出して見せること」を意味します。
一方、「提案」は、おもに「考えを提示すること」を意味し、提示する対象は「考え」や「案」のみで、「モノ」を対象には使われません。
まとめ
・「提示」とは、「差し出して見せること」や「五段階教授法のうちの第2段階で、新教材を児童に示すこと」を意味する言葉です。
・「呈示」とは、「差し出して見せること」や「手形・小切手などの所持者が支払請求の際、振出人や支払人、引受人に対して証券を示すこと」を意味する言葉です。
・「提案」とは、「意見や考え」や「意見や考え、議案などを提出すること」を意味する言葉です。