この記事では、「真夜中」と「夜中」と「深夜」の違いを分かりやすく説明します。
「真夜中」とは?
夜の最も更けた時間帯を指す言葉です。
気象庁の発表や、報道機関の原稿などでは使わない用語で、比較的口語寄りの表現で、小説など文学系の文章で用いられることが多い単語です。
「真夜中」の例文
・すっかり寝静まった真夜中に突然かかってくる電話は、誰かの入院や訃報など緊急の要件である場合が多く、その時間帯に鳴る電話の音だけでも心臓に悪いものなので、時差のある場所からかける際は、相手方の時間を確認するのが社会人としての常識です。
・飲食店の利用制限によって宅飲みが増えましたが、友人や同僚などと集まれば、場所がどこであれ、感染リスクは変わらないうえに酒に酔って盛り上がり、真夜中まで騒ぐと近所迷惑になります。
「夜中」とは?
発表する報道機関などによりますが、概ね「午後十一時台~午前二時台」を表す言葉です。
夜の半ば頃を指す言葉で、宵の次であり、暁にはまだ遠い時間帯を表します。
「夜中」の例文
・事件事故の発生第一報時点では、それらの発生時刻が不明な場合があり、およその時間で報道されることが多く、速報記事などで発生時刻が「夜中」と表記された場合は、「午後11時台~午前2時台」頃と読み替えるとわかりやすくなります。
・気象庁では「夜遅く」~「未明」と表現される時間帯で、それぞれ、夜遅くは午後九時から午前零時、未明は午前零時から午前三時頃を指し、台風接近などの防災情報を読む際には、報道機関が出した記事の「夜中」とは、読み替えが必要です。
「深夜」とは
これもまた、発表する報道機関などのガイドラインによりますが、概ね「午前零時台~午前二時台」を示す単語です。
この時間帯は、小説などの文学表現では、「夜更け」または「深更」とも呼びます。
「深夜」の例文
・気象庁の防災情報では、午前零時台~午前二時台の時間帯について「深夜」の単語を用いず、「未明」と表現されますが、報道では「深夜」と表現されるので、違いを頭に入れておくと、発災時の情報誤認による被害を防止できる可能性が出てきます。
・労働基準法第三十七条の規定で、原則として午後十時から午前五時まで、例外として午後十一時から午前六時までの就業を「深夜労働」と呼び、深夜労働手当の支給対象になりますので、給与明細で支給状況を確認し、不払いがあった際は労基署などに相談することをお勧めします。
「真夜中」と「夜中」と「深夜」の違い
真夜中は、比較的口語や文学系の表現で、日常的に用いられやすい単語です。
夜中は、新聞記事やテレビ、ラジオのニュースでも使われる言葉ですが、気象庁の発表とは時間帯の表現が異なるので注意が必要です。
深夜は、報道機関、気象庁、労働基準法などでは、示す時間帯がそれぞれ異なります。
まとめ
情報を発表する機関や、根拠法によって同じ単語でも、示す時間帯が異なる場合があるので、それぞれの違いに注意して読むと勘違いによる失敗を防げます。