「かかわる」を変換するとき「関わる」か「係わる」かで迷った経験はないでしょうか?
また、似たような言葉に「携わる」がありますが、違いはあるのでしょうか?
この記事では、「関わる」と「係わる」と「携わる」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「関わる」の意味とは?
「関わる」とは「かかわる」と読み、主に「関係を持つ」や「関係する」という意味のほか、「重大なつながりを持つ」、「影響が及ぶ」、「こだわる」という意味も含まれます。
「係わる」の意味とは?
「係わる」も「かかわる」と読み、先述した「関わる」とは表記違いの同義語になります。
「関わる」と「係わる」の違い
「関わる」と「係わる」は同義語であり、基本的にはどちらの表記を用いても問題はありません。
ただし、「係(かか)わる」という読み方は「表外読み」であるため、「かかわる」を表記する際は、「表内読み」に載っている「関わる」を用いるのが一般的です。
漢字そのものは「常用漢字表」に載っていても、読み方が載っていない場合は「表外読み」とされ、「常用外漢字」と同じく公文書や新聞などの公的文章で用いることはできません。
例として、
「係」は常用漢字ですが、「係(かか)わる」は表外読みです。
「円」は常用漢字ですが、「円(つぶ)ら」は表外読みです。
「強」は常用漢字ですが、「強(あなが)ち」や「強(したた)か」は表外読みです。
など
「関わる/係わる」を使った例文
・『この一件は、会社の今後の進退に関わる重大な事案である』
・『重大事件の目撃者として捜査に関わることになった』
・『彼には大きな夢があり、些細なことに関わっている暇はないようだ』
「携わる」の意味とは?
「携わる」は「たずさわる」と読み、おもに「関係する」や「従事する」という意味を持つほか、「手を取り合う」、「連れ立つ」という意味も含まれます。
「携わる」を使った例文
・『彼は新繊維の開発に携わる仕事に就いているようだ』
・『国際的な新規事業の立ち上げに携われることは光栄なことだ』
・『彼女は小さい頃から夢だった医療の仕事に携わっているらしい』
「関わる/係わる」と「携わる」の違い
「関わる/係わる」も「携わる」も同じく「関係すること」を意味する言葉ですが、ニュアンスに細かな違いがあります。
「関わる/係わる」は単に「関わりを持つ」という意味合いで用いられるのに対し、「携わる」は「従事する」という意味があることからも「仕事として関わる」というニュアンスが含まれています。
そのため、「命に関わる病気」と表現されても、「命に携わる病気」とは表現されません。
まとめ
・「関わる」は、「関係を持つ」や「関係する」、「重大なつながりを持つ」、「影響が及ぶ」、「こだわる」という意味を持つ言葉です。
・「係わる」は「関わる」と同義語ですが、「表外読み」であるため、一般的には「関わる」と表記されます。
・「携わる」は、「関係する」や「従事する」、「手を取り合う」、「連れ立つ」という意味を持つ言葉です。