「背徳感」と「罪悪感」と「劣等感」には違いや使い分けはあるのでしょうか?
この記事では、「背徳感」と「罪悪感」と「劣等感」の意味や使い分けについて分かりやすく説明していきます。
「背徳感(はいとくかん)」の意味とは?
「背徳感」とは、「モラルや人の道から外れた、または背いたという後ろめたい感覚」を意味する言葉です。
「背徳」とは、文字通り「道徳に背くこと」を意味しています。
「背徳感」を使った例文
・『浮気をする人は、背徳感にスリルを感じることが多いらしい』
・『深夜に不摂生なものを食べることへの背徳感を感じてしまう』
・『背徳感を覚えるも、ダイエット中についデザートを食べてしまった』
「罪悪感(ざいあくかん)」の意味とは?
「罪悪感」とは、「罪を犯した、悪いことをしたと思う気持ち」を意味する言葉です。
「罪悪感」を使った例文
・『口論になった際に、親を責めたが、後になって罪悪感に苛まれた』
・『彼は真面目で責任感が強い反面、罪悪感を抱きがちである』
・『お腹いっぱいで食べきれそうにないが、食べ物を残すことへの罪悪感が湧いてきた』
「劣等感(れっとうかん)」の意味とは?
「劣等感」とは、「自分が他人より劣っていると感じる気持ち」を意味する言葉です。
「劣等」とは、「レベル(等級)や質が水準のものより劣っていること」を意味しており、文字通り「等級が劣っている」ことを表しています。
「コンプレックを抱いている」のような慣用句のように、「コンプレックス」と同義語とされがちです。
ただし、「コンプレックス」=“complex”とは「無意識化で存在する情緒的な複合感情」のことを指すため、「コンプレックス」の中に「劣等感」が包括されていると言えます。
ちなみに、「劣等感」は英語で「インフィリオリティーコンプレックス」=“inferiority complex”と訳されます。
「劣等感」を使った例文
・『小さい頃から優秀な兄に対して、劣等感を抱き続けている』
・『劣等感をバネにすることで、大きな成功を収めたアスリートがいる』
・『劣等感が強いことの裏返しとして、嫉妬深い性格になるのかもしれない』
「背徳感」と「罪悪感」と「劣等感」の違い
「背徳感」も「罪悪感」も、おもに「後ろめたい気持ちを抱くこと」を表している言葉です。
ただし、「背徳感」は「後ろめたいことをしている自分に対して感じるスリルや快感」という意味合いで、比較的軽めの語調で用いられている例も多いようです。
対して、「罪悪感」は「自責の念」や「内罰的感情」などの意味合いで用いられることが多く、語調も「背徳感」に比べて厳しく、かつ重くなります。
一方、「劣等感」は「周りや誰かと比べて自分が劣っていると感じること」であり、「後ろめたさ」という意味合いは含まれていません。
まとめ
・「背徳感」とは、「モラルや人の道から外れた、または背いたという後ろめたい感覚」を意味する言葉です。
・「罪悪感」とは、「罪を犯した、悪いことをしたと思う気持ち」を意味する言葉です。
・「背徳感」も「罪悪感」も、おもに「後ろめたい気持ちを抱くこと」を表している言葉です。