会社で、大きなプロジェクトに参加すると、最も気にされることが「進捗」です。
それぞれのプロジェクトには目的があり、その目的を達成するための計画があります。
その計画に対する進行状況を「進捗」で計るわけです。
では、ここで使った「進捗」とは、どういう意味でしょうか。
似たような言葉として、「進展」とか「発展」もありますが、それらの違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「進展」と「発展」と「進捗」の違いを分かりやすく説明していきます。
「進展」とは?
「進展」とは、文字通り「進んで、広がる」ことです。
言い方を替えれば、「物事が変化して、今までとは違う広い場所に出る」とも言えます。
例えば、「2人の関係は結婚へと進展しました」のように、新たなフェーズへの突入が起こることもあります。
英語では、「新たなフェーズ」というニュアンスを含んだ「advance」が適切でしょう。
「発展」とは?
「発展」とは、「大きく、広がってゆく」という意味です。
イメージとしては、「今までとは規模や大きさが変わる」というニュアンスです。
例えば、「会社の経営を継承発展させて、事業拡大しました」のように、物理的な大きさと、心理的な大きさや広さを両方持った言葉であると言えます。
英語では、「develop」が近いでしょう。
「進捗」とは?
「進捗」とは、文字通り、「滞りなく進む」という意味です。
「捗」という文字は、「はかどる」ことを表します。
通常は、「目的や計画に対して、現状が進行している」様子を示す言葉で、プロジェクト管理にはなくてはならない考え方です。
場合によっては、目標に対して「?%」という数字で表現されます。
英語では、「progress」というのが最も近いでしょう。
「進展」と「発展」と「進捗」の違い
「進展」と「発展」と「進捗」の違いを、分かりやすく解説します。
この3つの言葉は、ともに、「前と比べて変化が見られる」という意味では同じです。
また、その変化は良い方向に向かっているというのも似ています。
それでは、違いは何かというと、それは、変化がある対象です。
「進展」の変化は「進歩する」こと、「発展」の変化は「大きくなる」こと、「進捗」の変化は「進行する」ことです。
また、変化する方向(目標)にも違いがあります。
「進展」は、「関係者にとってより良い方向」に進みますが、「発展」は、「将来のためになる」方向に、「進捗」は、「策定された計画」の方向に進みます。
まとめ
この記事では、「進展」と「発展」と「進捗」の違いを説明してきました。
仕事でプロジェクトを管理する場合にうまくいっているかどうかの指標としてよく用いられる「進捗」ですが、実は、「進捗」だけを追いかけていてはプロジェクトはうまくいきません。
重要なのは「品質」です。
「進捗」では計れない「品質」の管理ができていて、初めて「進捗」の管理に意味が出てくるのです。
うまくいっているプロジェクトはこの2つをうまく連携して管理しているのではないでしょうか。