「基準」と「標準」と「水準」の違いとは?分かりやすく解釈

「基準」と「標準」と「水準」の違いとは?生活・教育

物事の判断を下すような場面で用いられる「基準」「標準」「水準」という三つの言葉。

三つともに聞き馴染みのある言葉です。

ところで、普段よく目にする言葉たちですが、それぞれの違いをご存知ですか。

この記事では、「基準」「標準」「水準」の違いを分かりやすく説明していきます。

「基準」【きじゅん】とは?

「基」の字には、土台や根本と言った意味があり、「準」の字には、従うべき目安と言った意味があります。

ですから「基準」は、従うべき目安の土台や根本と言った意味になります。

学校の合格不合格、企業への採用不採用、商品として価値があるものかないものかなどなど。

単に優劣をつけるということではなく、何か目的を果たす為にそれに適した人や物を選ぶ際の、目安となる数値や法則ということです。


「基準」の例文

・『この基準を満たしたものを合格とする』
・『糖度の基準を設けて、出荷する品種を決める』


「標準」【ひょうじゅん】とは?

「標」の字には、目印や印として示すと言った意味があり、「準」の字には、従うべき目安と言った意味があります。

ですから「標準」は、従うべき目安の印を示すと言った意味になります。

前述の「基準」と違う所は、使われている字です。

「基」に替わって「標」が使われているので、目印の意味合いの強い言葉です。

物事の平均的なレベルがどのへんなのかという目印を表した言葉です。

「標準」の例文

・『標準的な価格からは、大きくかけ離れている』
・『オリンピック参加の標準記録をクリアすることが目標だ』

「水準」【すいじゅん】とは?

「水」の字は、水平のことを表しており、「準」の字には、従うべき目安と言った意味があります。

ですから「水準」は、水平な従うべき目安と言った意味になります。

前述の「基準」は、それを満たせば何かに採用されるということがありました。

ですが「水準」は、それを満たしたからと言ってどうにかなるものではなく、単に「基準」の高さ低さを表したものです。

「水準」の例文

・『この高校の大学進学率の水準は高い』
・『さらに高い水準を満たさないと合格することはできない』

「基準」と「標準」と「水準」の違い

「基準」とは、「判断の目安の土台」となるものです。

ある「基準」を設けて、それを満たせば何かに採用されるといったものです。

「標準」とは、「判断の目安の平均的レベル」となるものです。

「水準」とは、「判断の目安のレベルの高さ低さ」を表した言葉です。

「標準」「水準」も、たとえそれを満たしたからといって、必ずしもどうにかなるものではありません。

まとめ

ここまで「基準」「標準」「水準」について説明してきましたが、違いが認識できましたでしょうか。

微妙なニュアンスの違いではありますが、確かな違いでもあります。

言葉にはこのように似ているものがたくさんあります。

この記事をきっかけに、そんな言葉たちを探してみると、面白い発見があるかもしれません。