人は色々な考えがあるものですが、その中にはこだわりを持っている人がいます。
そのような時に思い浮かんでくる言葉が「固執」「固守」「執着」です。
皆さんはこれらの言葉の意味をご存知でしょうか? そこでこの記事では、「固執」と「固守」と「執着」の違いを分かりやすく説明していきます。
「固執」とは?
「こしつ」という読み方をする「固執」は、「自分の意見などをあくまでも主張し続けること」「自分の意見硬くなに主張して曲げないこと」という意味を持っています。
また、読み方には「こしつ」の他に古い読み方として「こしゅう」というものもあります。
「固執」の例文
「固執」の例文を見てみましょう。
・『立場に固執する』
・『自分の考えに固執し過ぎだ』
例文を見ると、自分の考えを押し通そうとする感じがあります。
「固守」とは?
「固守」は「こしゅ」と読みます。
意味は「一歩も退かず固く守る」ということを言っています。
「固守」の例文
「固守」の例文は以下の通りです。
・『必死になって固守しているアイツ』
・『世襲を固守している』
これまでの立場や考え方・流れなどを変えずに頑固なまでにこだわっていることが伝わってきます。
「執着」とは
「しゅうちゃく」と読む「執着」は、「あるものごとに強く惹かれてしまい深く思い込んでいくために、そのことからどうしても忘れ切れないこと」という意味があります。
「執着」の例文
「執着」の例文は次のようなものがあります。
・『執着する人はネガティブなことに意識が向きやすい』
・『彼は過去の失敗に執着し過ぎている』
「固執」と「固守」と「執着」の違い
では、ここで「固執」と「固守」と「執着」の違いをみて行きましょう。
まず、「固執」と「固守」の違いですが、「固執」は「自分の意見などをかたく主張して曲げない」という意味があり、「以前の印象やこれまでの行動などが心の中に強くきざまれているためにそれが繰り返してしまうことから抜け切れない」という解釈もできます。
「固守」は「固く守ること」、あるいは「固く保つこと」という意味になり、解釈に違いがあることが分かることでしょう。
「固執」と「執着」を比較すると、「自分の考えに固執している」「自分の得た立場に固執している」という使い方をする「固執」は、自分自身の持っている考え・立場にこだわる時に使います。
一方の「執着」は「お金に執着する」など自分が心を惹かれるしまう自身以外の何かに対して意識が集中して離れられない場合に使います。
まとめ
これまで「固執」と「固守」と「執着」の意味と違いを説明してきました。
人が1つのことに強いこだわりを持つことが意識がそこに強く向くために、いい場合もあれば悪い面もあるでしょう。
時にはものごとにこだわらず、自由な発想で考えて行動することも大切です。
人の思考が多様化している中においては、こだわりを手放す勇気も必要かもしれません。