「過集中」と「ゾーン」はどちらも集中力が高まっている状態を表す言葉ですが、具体的にどんな基準で区別されているのでしょうか。
この記事では、「過集中」と「ゾーン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「過集中」とは?
「過集中」とは、「過剰に集中している状態」を指す言葉です。
余計なことを考えず一つの物事に心を集めることを「集中」といいます。
物事の精度を高めるのに集中は欠かせません。
ひとつの物事に専念することで心のリソースを余計なものに割り当てず、高い精度で物事をこなせるようになります。
集中するのは悪いことではありませんが、集中が行き過ぎると心が疲弊してしまい支障をきたします。
「過集中」は日常生活に影響が出るほど過剰に集中している悪い状態を表す言葉です。
時間を忘れてゲームにのめり込んだりゴルフのことばかり考えたりなど、集中が悪い方向に影響している様子に対して用いられます。
「ゾーン」とは?
「ゾーン」とは、「極限まで集中力が高まった状態」を表す言葉です。
アスリートは肉体と精神を極限まで集中させてプレーに取り組みます。
常人をはるかに越えるレベルで集中力が高まると物の動きがゆっくりに見えたり思考力が加速されたりなど、通常では考えられないほど感覚が鋭敏に研ぎ澄まされた状態になります。
そのような集中力が極限まで高まった時にだけ入り込める領域を表す言葉が「ゾーン」です。
科学的に証明されてはいませんが多くの一流アスリートが極限の集中で見られる世界を同じように表現しています。
「過集中」と「ゾーン」の違い
「過集中」と「ゾーン」の違いを、分かりやすく解説します。
「過集中」と「ゾーン」の違いは「効果」です。
「過集中」は集中しすぎて弊害が出ている悪い状態を表すの対し「ゾーン」は集中で全ての感覚が極限まで研ぎ澄まされた良い状態を表す、という効果の良し悪しで区別されます。
「過集中」の例文
・『過集中で生活がおろそかになっている』
・『頭痛の原因は過集中だろう』
「ゾーン」の例文
・『ゾーンに入って相手の動きがゆっくりに見える』
・『ゾーンに入れるのは一流選手のみだ』
まとめ
同じ高い集中力でも「過集中」と「ゾーン」では意味が全く異なります。
使い方を間違えると意味が大きく変わってしまうので注意してください。