この記事では、「チガヤ」と「ツバナ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「チガヤ」とは?
その形態や生態、さらには民間薬としての利用についても記録するものを意味する言葉です。
根茎は地中を這い、白色で、節に毛があるものがフシゲチガヤと呼ばれています。
また、「チガヤ」の若い花序は甘みがあり、「ツバナ」として子どもたちに食べられていたとされています。
「ツバナ」とは?
「チガヤ」の花穂のことを意味する言葉です。
「チガヤ」の別名としても用いられます。
「ツバナ」は、万葉集の中にも出ており、古代日本の風景を象徴する植物として詩歌にも登場しています。
「チガヤ」の花穂は、その美しさから「茅花」とも呼ばれ、春の季語としても知られています。
「チガヤ」と「ツバナ」の違い
「チガヤ」と「ツバナ」の違いを、分かりやすく解説します。
「チガヤ」と「ツバナ」は、どちらもイネ科の植物を意味する言葉ですが、いくつか違いがあります。
「チガヤ」は、学名をImperata cylindricaという植物の和名のことです。
日本全国に広く分布しています。
多年草で、地下茎が白くて節が目立ち、地中を横に長く這い、細根を出して繁殖します。
葉はほとんど真っすぐに立ち上がり、高さは最大80センチメートル程度になります。
秋には草紅葉が見られ、葉が赤色に染まることがあります。
花期は初夏で、赤褐色の花穂を出し、花穂は細長い円柱形で、小穂は基部に白い毛があると言えます。
その一方で、「ツバナ」は、「チガヤ」の若い花序がまだ葉鞘内にある状態のことです。
小穂は絹毛が多いため、詰物に使われたり、火口に使われたりした歴史があります。
まとめ
「チガヤ」と「ツバナ」の違いは、同じ植物の異なる部分や成長段階を指しているという点で、日本の自然や文化に深く根ざした言葉だと言えます。
「チガヤ」の花穂が成熟する前の甘い状態を「ツバナ」と呼びます。
このように、「チガヤ」と「ツバナ」は、日本の自然と、人々の生活が密接に結びついていることを示すと言えるでしょう。