この記事では、「償却」と「除却」の違いを分かりやすく説明していきます。
「償却」とは?
有形固定資産や無形固定資産などの資産が、その経済的価値を時間と共に失っていくことを反映するための会計処理を意味する言葉です。
「償却」は、資産の利用による価値の減少を計画的かつ規則的に帳簿に記録することにより、企業の財務状況を正確に表すのに役立ちます。
「除却」とは?
固定資産が、もはや事業で使用されなくなったり、完全に価値を失ったりした場合に、帳簿からその資産を取り除く会計処理を意味する言葉です。
「除却」は、物理的に資産を廃棄することとは異なり、会計上の処理であり、資産の帳簿価額をゼロにすることを指します。
「償却」と「除却」の違い
「償却」と「除却」の違いを、分かりやすく解説します。
「償却」と「除却」はどちらも会計用語であり、それぞれ異なる意味を持ちます。
「償却」は、資産の価値が時間とともに減少することを反映し、その減価を経費として計上することを表現する際に使用する言葉です。
その一方で、「除却」は、資産を会計帳簿から完全に取り除くことを表現する際に使用する言葉です。
基本的に、資産が損傷したり、もはや使用できなくなったりした場合に実施されます。
このように、「償却」は、資産の価値の減少を段階的に計上するものであり、「除却」は、資産が完全に価値を失ったときに行われる処理であるという違いがあります。
まとめ
「償却」と「除却」は、どちらも会計処理に使用される用語を意味する言葉ですが、それぞれ使用する目的や特徴には違いがあります。
「償却」は、資産の価値が時間とともに減少することを計上するプロセスであり、「除却」は、資産が事業にとって無価値になった場合に実施する会計処理です。
両者は、固定資産の価値の減少を扱いますが、「償却」は計画的な価値の減少を、「除却」は突発的もしくは最終的な価値の喪失を扱うものだと言えるでしょう。