この記事では、「民事」と「告訴」の違いを分かりやすく説明していきます。
「民事」とは?
「民事」は、「みんじ」と読むのが正解な言葉となっているのです。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事でしょうが、官位や権力を持たない普通の人やたみという意味を持つ「民」の漢字に、ことがらとかできごとを意味する「事」の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ「民事」は、私法上の法律関係により生じる事柄という意味を表すのです。
「告訴」とは?
「告訴」は、「こくそ」と読まれている言葉となっています。
漢字で記載されたこの言葉を目にすれば分かる事ですが、つげるやうったえるに知らせるという意味を有する「告」の漢字に、裁きを求めて申し出るという意味がある「訴」の漢字を組み合わせる事で誕生した言葉だったりするのです。
以上の事から「告訴」は、犯罪の被害者が捜査機関に犯罪の事実を申告する事で、犯人の訴追を求める事を表します。
「民事」と「告訴」の違い
「民事」と「告訴」の違いを、分かりやすく解説します。
「民事」と「告訴」の漢字表記を比べてみると、使用している漢字も読み方も全然違う言葉同士であると直ぐに発見可能です。
しかしどちらも、法律用語として登場するので、ややこしい部分は存在しています。
とはいえ表現する意味には違いがあるので、それぞれの言葉の意味さえ理解すれば、問題なく使い分けを行う事が出来るのです。
まず「民事」は、私法上の法律関係により生じてしまう現象を意味する言葉となっています。
「告訴」の方は、犯罪被害者が捜査機関に対して、犯罪事実を申告して犯人の訴追を求める事を意味するのです。
「民事」の例文
・『彼は弁護士として主に民事事件を扱っています』
・『民事訴訟に強い弁護士を紹介してください』
「告訴」の例文
・『示談が成立したため被害者は告訴を取り下げたそうです』
・『刑事告訴しても必ず犯人が裁かれる訳ではありません』
まとめ
二つの言葉には同じ漢字が使用されておらず、読み方も似ている訳ではありません。
ですがどちらも法律用語として用いられているので、混同する人もいたりします。
ただし指し示す意味には違いがあるので、それぞれの言葉の意味を把握する事によりきちんと使い分ける事が可能となるのです。
ちなみに「民事」は、私法上の法律関係により生まれる事柄を表します。
対する「告訴」は、犯罪による被害者が捜査機関に対して犯罪事実を申告する事で、犯人の訴追を求める事を示すのです。