この記事では、「豹変」と「劇変」の違いを分かりやすく説明していきます。
「豹変」とは?
人の態度や性行がらりと変わることを意味する言葉です。
語源は、中国の『易経』に出てくる「君子豹変す、小人は面を革む」という言葉だと言われています。
これは、「豹の斑文がくっきりしているように、君子ははっきりと過ちを改める」という意味で、本来はよい方向に変わることを表す言葉でした。
しかし、現在では、よくない方向に変わることを指すことが多くなったので、当時とは真逆の意味とも言えます。
類語には、「一変」「一転」「急転」「急変」「激変」などがありますが、「豹変」は人に関する変化に使われることが多いと考えられます。
「劇変」とは?
物事の状態や様子が激しく変わることを意味する言葉です。
語源は、「劇」が「激しい」、「変」が「変わる」という意味の漢字を組み合わせた造語だとされます。
類語には、「急変」「様変わり」「大変化」などがありますが、「劇変」は物事に関する変化に使われることが多いと考えられます。
「豹変」と「劇変」の違い
「豹変」と「劇変」の違いを、分かりやすく解説します。
「豹変」と「劇変」は、似たような意味の言葉ですが、使い方やニュアンスに違いがあります。
「豹変」は、人の態度や性格が急に変わることを表します。
本来は良い方向に変わることを指していましたが、現在では悪い方向に変わることを指すことが多いと考えられます。
その一方で、「劇変」は、物事の状態や状況が急に変わることを表します。
変化の度合いが激しいことを強調すると言えるでしょう。
「豹変」の例文
・『彼女は結婚してから豹変して、鬼嫁となってしまった』
・『彼は運転している際は、普段から豹変して凶暴な性格になる』
「劇変」の例文
・『天気が激変し、大雪が降り出した』
・『経済の激変によって株価は暴落し、数多くの企業が倒産の憂き目にあった』
まとめ
「豹変」とは、人の態度や性格が急に変わることを言います。
本来は良い方向に変わることを指す言葉でしたが、現在では悪い方向に変わることを指すことが多いと考えられます。
その一方で、「劇変」とは、状況や環境が急激に変化することを言います。
良い方向にも悪い方向にも変わることがあります。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。