この記事では、「蔓延る」と「浸透」の違いを分かりやすく説明していきます。
「蔓延る」とは?
草木がのび広がることや、良くないものの勢いが盛んになって広まることを意味する言葉です。
「蔓延る」は、ネガティブなものに対して使われることが多いと考えられます。
類語には、「伝染する」「感染する」「横行する」などがあります。
「浸透」とは?
水が染み通ることや、思想や風潮などが広がっていくことを意味する言葉です。
「浸透」は、ポジティブなものに対して使われることが多いと考えられます。
類語には、「広まる」「流布する」「普及する」などがあります。
「蔓延る」と「浸透」の違い
「蔓延る」と「浸透」の違いを、分かりやすく解説します。
「蔓延る」と「浸透」は、どちらも広範囲に広がるという意味で使われる言葉ですが、ニュアンスや使い方が異なります。
「蔓延る」は草木が繁茂することや、よくないものの勢いが盛んになって広まることを表します。
その一方で、浸透は液体が隙間を通り抜けてしみ込むように広がることや、ある社会現象が次第に広範囲の人に行き渡っていくことを表します。
つまり、「蔓延る」はネガティブな意味で使われることが多く、広がる速度や範囲が大きいことを強調し、「浸透」はポジティブな意味で使われることが多く、広がる深さや定着度が高いことを強調します。
「蔓延る」の例文
・『新型コロナウイルスが、これほどまでに世界中に蔓延ることを想像できなかった』
・『悪質な詐欺が、インターネット上に蔓延ることとなった』
「浸透」の例文
・『この化粧水は、肌への浸透力が非常に高い』
・『社会問題への課題意識が、若い世代の人々には浸透している』
まとめ
「蔓延る」と「浸透」は似たような意味を持つ言葉ですが、ニュアンスや使い方に違いがあります。
「蔓延る」は、草木が伸び広がったり、病気や悪習など悪いものが広がったりする様子を表します。
その一方で、「浸透」は、水がしみとおったり、考え方などが人々の間に自然に広まったりすることを指します。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。