「持ち直す」と「甦る」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「持ち直す」と「甦る」の違いとは?違い

この記事では、「持ち直す」「甦る」の違いを分かりやすく説明していきます。

「持ち直す」とは?

悪衰えたり悪化したりした状態から、元の良い状態に戻ることを言います。

例えば、病気や怪我で弱っていた人が元気になったり、経済や政治が不安定だった国が安定したり、失敗や挫折から立ち上がったりすることが「持ち直す」にあたります。

「持ち直す」は、主に人や組織、国などに対して使われます。


「甦る」とは?

死んだり消えたりしたものが、再び生き返ったり現れたりすることを言います。

自然に元に戻るというニュアンスがあります。

「甦る」は、「蘇る」と同じ意味を持つ言葉ですが、漢字の成り立ちが異なります。

「甦る」は、「更生」という言葉を一文字にまとめたもので、「あらためて生きる」という意味があります。

「蘇る」は、「黄泉帰る」という言葉からきており、「死者の国から帰る」という意味があります。


「持ち直す」と「甦る」の違い

「持ち直す」「甦る」の違いを、分かりやすく解説します。

「持ち直す」「甦る」はどちらも悪い状態から良い状態に戻るという意味をもつ言葉ですが、使い方やニュアンスに違いがあります。

「持ち直す」は、物事や人の状態が一時的に悪化した後に、元の状態や水準に戻るときに使います。

その一方で、「甦る」は死んだり消えたりしたものが、再び生き返ったり現れたりするときに使います。

「持ち直す」の例文

・『経済を持ち直すためには、国の政策どうこうではなく、個々人が踏ん張るしかない』
・『彼は新薬により、危機的な病状から、何となく持ち直すに至った』

「甦る」の例文

・『ふとした瞬間に、子供の頃の苦い思い出が甦る』
・『この土地には、儀式を実施することによって、死者が甦るという言い伝えがある』

まとめ

「持ち直す」「甦る」の違いは、元の状態が死や消滅なのか、衰退や低迷なのかという点にあります。

また、「持ち直す」は現実的な回復や改善を表すのに対し、「甦る」は奇跡的な復活や再生を表すというニュアンスの違いもあります。

それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。

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