この記事では、「薄める」と「希釈する」の違いを分かりやすく説明していきます。
「薄める」とは?
一般的な日常語で、溶液に溶媒を加えて濃度を下げることを言います。
例えば、「ジュースを水で薄める」「インクをアルコールで薄める」などのように使います。
また、比喩的に、「色を薄める」「味を薄める」などのように、強さや濃さを減らすことも言います。
「希釈する」とは?
専門的な用語で、主に化学や医学などの分野で使われます。
溶液に溶媒を加えて濃度を下げることを言いますが、その際に発生または吸収する熱量や電離度などの物理的・化学的な変化も考慮します。
例えば、「塩酸を水で希釈する」「抗体を緩衝液で希釈する」などのように使います。
また、比喩的に、「力を希釈する」「意味を希釈する」などのように、効果や価値を低下させることも言います。
「薄める」と「希釈する」の違い
「薄める」と「希釈する」の違いを、分かりやすく解説します。
「薄める」と「希釈する」は、どちらも液体の濃度を下げることを表す言葉ですが、使い方には違いがあります。
「薄める」は、一般的な日常会話でよく使われる言葉で、飲み物やペンキ等を水や溶剤などで濃度を下げることを意味します。
その一方で、「希釈する」は、化学や医学などの専門的な分野で使われる言葉で、溶液や薬品などを純溶媒で濃度を下げることを意味します。
「薄める」の例文
・『ペンキを塗る前に、油で薄める』
・『コーヒーが濃すぎるので、水で薄める』
「希釈する」の例文
・『塩酸を水で希釈する』
・『この薬品は希釈して使用する必要があります』
まとめ
「薄める」は一般的な言葉で、「希釈する」は専門的な言葉と言えます。
また、「薄める」は色や味などの感覚的な変化にも使えますが、「希釈する」は濃度という数値的な変化にしか使えません。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。