この記事では、「朝飯前」と「お茶の子さいさい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「朝飯前」とは?
朝食を食べる前にできるほど簡単なことという意味です。
この言葉は、江戸時代に武士が朝食の前に行う稽古や仕事を指して使われたとされます。
また、朝食の前に食べる茶粥を「お茶の子」と呼ぶ地方があり、そこから「朝飯前」の意味になったとする説もあります。
「お茶の子さいさい」とは?
お茶と共に出される茶菓子のことを「お茶の子」といい、簡単に食べられることからたやすいことのたとえとして使われます。
また、「さいさい」とは、俗謡の「のんこさいさい」という囃子詞をもじったもので、勢いをつけるための言葉です。
正式には「朝飯前のお茶の子さいさい」と言うこともあります。
「朝飯前」と「お茶の子さいさい」の違い
「朝飯前」と「お茶の子さいさい」の違いを、分かりやすく解説します。
「朝飯前」と「お茶の子さいさい」は、どちらも物事がとても簡単にできることを表す慣用句です。
「朝飯前」は、朝食を食べる前にできるほど簡単なことの例えです。
その一方で、「お茶の子さいさい」は、お茶の子とはお茶請けに出す菓子のことで、簡単に食べられることからたやすいことの例えです。
「さいさい」は、俗謡の囃子詞「のんこさいさい」をもじったものです。
「朝飯前」の例文
・『彼は数学が得意なので、この問題は朝飯前だろう』
・『このゲームは難易度が低すぎて、朝飯前にクリアできてしまった』
「お茶の子さいさい」の例文
・『この程度の問題なら、君にとってはお茶の子さいさいだろう』
・『ど素人でもお茶の子さいさいで作れます』
まとめ
「朝飯前」と「お茶の子さいさい」は、簡単なことを表す言葉としては同じですが、「朝飯前」は朝食の重要さを強調する言葉であり、「お茶の子さいさい」はお茶の子の軽さやさいさいの勢いを強調する言葉です。
それぞれの言葉を正しく使い分けるようにしましょう。