この記事では、「払拭」と「消却」の違いを分かりやすく説明していきます。
「払拭」とは?
「すっかり拭い去ること」という意味です。
主に、不安や疑惑などの精神的なものや、悪いイメージや噂などの社会的なものを取り除くときに使います。
例えば、「不安を払拭する」「悪評を払拭する」などと使います。
この言葉は、「払う」と「拭う」という二つの動詞から成り立っています。
「払う」は「はらいのける」「はらう」という意味で、「拭う」は「ふく」「ぬぐう」という意味で、どちらも「取り除く」というニュアンスがあります。
「消却」とは?
「消し去ってなくすこと」という意味です。
主に、物質的なものや法律的なものを消滅させるときに使います。
例えば、「証拠を消却する」「債務を消却する」などと使います。
この言葉は、「消す」と「却す」という二つの動詞から成り立っています。
「消す」は「なくならせる」「除く」という意味で、「却す」は「しりぞける」「退ける」という意味で、どちらも「なくす」というニュアンスがあります。
「払拭」と「消却」の違い
「払拭」と「消却」の違いを、分かりやすく解説します。
「払拭」は「はらいぬぐうこと。
すっかり取り除くこと」という意味で、不安や疑惑などの精神的なものや、悪いイメージや噂などのネガティブなものを完全に消し去ることを表します。
その一方で、「消却」は「けしとること」、「なくすこと」という意味で、物質的なものや法的なものを消滅させることを表します。
「払拭」の例文
・『全館リニューアルし、時代遅れの古びたイメージを払拭する』
・『彼は浮気を否定したが、不信感を払拭することが不可能だった』
「消却」の例文
・『彼は不正の証拠を消却しようとしたが、間に合わなかった』
・『その書類は期限が過ぎたら消却されることになっている』
まとめ
「払拭」は、不安や不信感などのネガティブなものや、悪いイメージや噂などを完全に取り除くことを意味します。
その一方で、「消却」は、書類や証拠などの物を焼いたり破壊したりして、存在をなくすことを意味します。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。