この記事では、「無理矢理」と「否応なく」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無理矢理」とは?
「無理を強いて行う様子」「相手の嫌がることを強引に行う様」という意味です。
この言葉は、もともと「無理でもやる」「無理にでもやる」ということから、「無理やり」となり「無理矢理」と変化していきました。
自分や相手に対して、できないことや嫌なことを無視して、無理強いをして行うことを表します。
「否応なく」とは?
「良いも悪いも聞かず」「良いも悪いも言わせず」という意味です。
この言葉は、「否」は拒否、「応」は賛同をあらわしています。
つまり、ある行いをその人が了承するもしないも無視し、強引に推し進めることを言います。
例えば、「否応なく参加させられる」「否応なく引き受ける」「否応なく承知する」などと使います。
「否応なく」は、自分や相手の意向に関わらず、選択肢が無い状況となり、仕方なく行うことを表します。
「無理矢理」と「否応なく」の違い
「無理矢理」と「否応なく」の違いを、分かりやすく解説します。
「無理矢理」と「否応なく」の違いは、前者は自分や他人に無理を強いること、後者は自分や他人に選択の余地を与えないことと言えます。
また、前者は主に動詞と結びついて使われることが多く、後者は主に形容動詞と結びついて使われることが多いと言えます。
「無理矢理」の例文
・『この本は無理矢理読まされたので、全く面白くなかった』
・『彼女は無理矢理笑顔を作ったが、目には涙が溢れていた』
「否応なく」の例文
・『この国では否応なく兵役に就かなければならない』
・『この本は無理矢理読まされたので、全く面白くなかった』
まとめ
「無理矢理」と「否応なく」は、どちらも無理強いすることを表す言葉ですが、ニュアンスに違いがあります。
「無理矢理」は、相手の意思に反して行うことを強調します。
その一方で、「否応なく」は、選択の余地がないことを強調します。