この記事では、「盤石」と「隙がない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「盤石」とは?
大きな岩のことですが、転じて、物事が堅固でしっかりしていてびくともしないことを表します。
例えば、「盤石の基礎を築く」「盤石の体制で挑む」などと使います。
この言葉は、不動明王が座している土台のことを指すという語源があります。
不動明王は、仏教守護の明王で、人の煩悩を焼き尽くしてしまい、人を救済しようという固い意志を持った存在とされます。
そのため、盤石という言葉には、安定していて動かないことや、堅固なことという意味が込められています。
「隙がない」とは?
相手が付け入る隙を全く見せないさまや、弱点となる部分が存在しないことを表します。
例えば、「隙がない守り」「隙がない演技」などと使います。
この言葉は、隙という漢字が「穴があいているさま」や「空いている部分」を意味することから、その反対の状態を表すという語源があります。
そのため、隙がないという言葉には、完璧であることや、欠点がないことという意味が込められています。
「盤石」と「隙がない」の違い
「盤石」と「隙がない」の違いを、分かりやすく解説します。
「盤石」は、物事が堅固で安定していることを表す言葉で、仏教の不動明王の土台に由来しています。
類語には、「不動」「堅固」「鉄壁」「万全」などがあります。
その一方で、「隙がない」は、物事が完璧で欠点がないことを表す言葉で、攻撃や批判に対して無敵であることを意味します。
類語には、「完璧」「完全」「無欠」「無敵」などがあります。
「盤石」の例文
・『盤石の構えで試合に臨んだが、相手の攻撃にはなすすべがなかった』
・『彼は盤石の地位を築いたので、誰も彼に逆らえなかった』
「隙がない」の例文
・『この会社は隙がないサービスを提供しているので、顧客にも信頼されている』
・『彼は隙がない人物だったので、誰も彼に文句を言えなかった』
まとめ
「盤石」は、物事が堅固でしっかりしていてびくともしないことを表す言葉で、不動明王が座している土台のことを指すという語源があります。
その一方で、「隙がない」は、相手が付け入る隙を全く見せないさまや、弱点となる部分が存在しないことを表す言葉で、穴があいているさまや空いている部分の反対の状態を表すという語源があります。