この記事では、「兼ね合い」と「均勢」の違いを分かりやすく説明していきます。
「兼ね合い」とは?
「兼ねる」と「合わせる」を合わせた言葉で、2つ以上の異なるものがうまく調和している状態を表します。
例えば、「スケジュールの兼ね合い」や「コストとの兼ね合い」などというように、ビジネスシーンでは、どちらか一方に決められない物事の仲立ち的な役割として使われます。
また、「兼ね合い」は「程にかなう」という意味もあり、なかなか含蓄がある言葉です。
「均勢」とは?
「均」(平等)と「勢」(勢力)を合わせた言葉で、2つ以上の勢力が等しくつり合っている状態を表します。
例えば、「戦争の均勢」や「政治の均勢」などというように、対立する勢力の間に優劣がないことを示します。
また、「均勢」は「平衡」と同じ意味で使われることもあります。
「兼ね合い」と「均勢」の違い
「兼ね合い」と「均勢」の違いを、分かりやすく解説します。
「兼ね合い」は、異なるものどうしの調和を保とうとするニュアンスがあり、2つ以上の物事の比較対象があるときに使われます。
その一方で、「均勢」は、すでにバランスがとれていることを客観的に述べる言葉で、2つの勢力の比較対象があるときに使われます。
「兼ね合い」の例文
・『コストと品質の兼ね合いを考えて、最良の選択肢を選びましょう』
・『スケジュールの兼ね合いで、今日中に仕上げる必要があります』
「均勢」の例文
・『与党と野党の間で均勢が崩れず、選挙の結果は予測できない』
・『両チームともに得点を重ね、均勢を保っている』
まとめ
「兼ね合い」と「均勢」は似ているようで違う言葉です。
「兼ね合い」は、「2つ以上の物事の間でバランスがとれていること」を表します。
例えば、時間や費用などの制約の中で、最適な方法を探すときに使われます。
その一方で、「均勢」は、「複数の勢力の間で力の差がなく、互角であること」を表します。
例えば、スポーツや政治などの競争の場面で使われます。