「酔う」と「泥酔」はいずれもお酒に関係する言葉ですが、意味合いが異なるため使い分けが必要です。
この記事では、「酔う」と「泥酔」の違いを分かりやすく説明していきます。
「酔う」とは?
「酔う」は「よう」と読む言葉で、「アルコール分が体内に回って通常の判断や行動ができなくなること」を意味します。
また、「酔う」はお酒に酔うことだけでなく、「乗り物などに揺られたり熱気に当てられたりして不快な気分になること」「物事に魅了されてうっとりとすること」という意味も持っています。
「泥酔」とは?
「泥酔」は「ひどく酔っぱらうこと」「酔いつぶれること」といった意味があり、「でいすい」と読みます。
「泥」は中国における空想上の虫「泥(どろ)」のことで、水がないと「泥」が酔ってぐにゃりとした状態になることを例えたのが由来といわれています。
「酔う」と「泥酔」の違い
「酔う」も「泥酔」も「お酒に酔う」という意味合いを含む点は共通していますが、次のような違いがあります。
「酔う」の場合、その言葉だけでは「酔っている度合い」が定かではありませんが、「泥酔」は「ひどく酔うこと」という意味の通り「酔っている度合いがかなり高い」ことを示しています。
なお、酔いの程度は血中アルコール濃度によって「ほろ酔い」「酩酊」「泥酔」「昏睡」の4段階に分類されますが、「泥酔」は3段階目に該当し、「会話が意味不明で、自分で立ち上がれない」状態になるとされています。
「酔う」の例文
「酔う」は「〜に酔う」のように用いるのが一般的です。
日常生活でも気軽に使われている言葉です。
・『美味しいワインに酔う』
・『車に酔うので事前に酔い止めを服用した』
・『彼は自分の成功に酔う傾向がある』
「泥酔」の例文
「泥酔」は「泥酔する」や「泥酔するまで飲む」のように使用します。
また、「泥酔状態」という言い回しもあります。
・『彼女は泡盛が好きで泥酔するまで飲む』
・『昨日のあなたの泥酔状態はひどかった』
まとめ
「酔う」は「アルコール分が回って通常の判断や行動ができなくなること」を示し、「泥酔」は「ひどく酔うこと」を示します。
「酔う」がお酒以外の物事に対して使われる点も覚えておきましょう。
両者の意味や使い方を学んでシーンに応じて使い分けてください。