この記事では、「ましてや」と「いっそう」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ましてや」とは?
「言うまでもなく」「なおさら」といった意味で、前述した事柄よりも後述した事柄の方が甚だしいことを強調するときに使います。
「ましてや」は否定的な文脈で使われることが多く、相手に断りたいときや自分の意見を強く主張したいときに使われます。
また、「ましてや」は文頭に置くことが多く、後ろに続く文を修飾します。
口語では文末を省略することもあります。
なお、「ましてや」は敬語表現と一緒に使えますが、押しつけがましいニュアンスや上から目線のニュアンスがあるので注意が必要です。
「いっそう」とは?
「ますます」「さらに」「もっと」といった意味で、物事の程度が従来と比較して進んでいる状態を表すときに使います。
「いっそう」は肯定的な文脈で使われることが多く、努力や成果を評価したり、期待や希望を表したりするときに使われます。
また、「いっそう」は文中に置くことが多く、前にある名詞や形容詞を修飾します。
口語では「もっと」に置き換えることもあります。
例えば、「いっそう美味しくなるように」という文は、「もっと美味しくなるように」と言い換えることが可能です。
なお、「いっそう」は敬語表現と一緒に使っても問題ありませんが、相手の立場や状況によっては不適切な場合もあるので注意が必要です。
「ましてや」と「いっそう」の違い
「ましてや」と「いっそう」の違いを、分かりやすく解説します。
「ましてや」は否定的な文脈で使われることが多く、前述した事柄よりも後述した事柄の方が甚だしいことを強調するときに使います。
その一方で、「いっそう」は肯定的な文脈で使われることが多く、物事の程度が従来と比較して進んでいる状態を表すときに使います。
「ましてや」の例文
・『彼は自分の部屋の掃除もしない。ましてや家の手伝いをするはずがない』
・『私は犬が苦手だ。ましてやヘビには近寄りたくもない』
「いっそう」の例文
・『彼は毎日勉強している。いっそう成績が上がると良いね』
・『この本はとても面白い。いっそう読みたくなる』
まとめ
「ましてや」は、前に述べた事柄よりも後に述べた事柄の方が甚だしいことを強調するときに使います。
つまり、2つの事柄を比較するときに使う言葉です。
その一方で、「いっそう」の前には肯定的な文も否定的な文も来ることが可能です。
また、「いっそう」は文中に来ることが多いと考えられます。