「裏方」と「奥方」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「裏方」と「奥方」の違いとは?違い

この記事では、「裏方」「奥方」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。

「裏方」とは?

舞台やテレビ番組を制作するとき、舞台上に必要なものを用意して設置する人たちを「裏方」【うらかた】といいます。

テレビ業界では「裏方さん」といった呼び方して、俳優が出演するために必要な道具を用意したり、ときに服を着せる、化粧を施すのです。

そんな「裏方」という言葉が生まれた経緯には、武将である主を立てて、下の者が動いてわづらへる者を指す言葉からきています。


「奥方」とは?

大きな武家屋敷の建物の外からは見えにくい奥にいる女性を「奥方」【おくがた】と呼んでいました。

彼女たちは屋敷の主となる男性とは夫婦の間柄であり、後に「奥様」と言われるようになります。

現在では「奥さん」と相手を尊敬する意味も兼ねて使われている呼び方の原型となる言葉です。

このように、他人の妻となる既婚女性へ親しみと敬意を示す呼び方を指します。


「裏方」と「奥方」の違い

ここでは「裏方」「奥方」の違いを、分かりやすく解説します。

舞台の裏で動き回って道具を運んだり、設置する人を「裏方」といいます。

彼らは歌舞伎やテレビ業界と幅広い場所で働き、演出の練習に付き合う職業です。

また、歌舞伎では舞台を照らす照明や、小さな物を取り揃える小道具、髪の毛を整える床山といった色々な担当に分かれていました。

もう一方の「奥方」は武士として権力を誇る男性の配偶者を呼ぶときに使う呼び方です。

使い方は「奥方、何か御用ですか」と話しかけて用件を聞くときにも使われていました。

「裏方」の例文

・『安全を守る楽屋番として働く裏方も大事な仕事だ』
・『妹は俳優に素早く衣装を着させる舞台の裏方で働く』

「奥方」の例文

・『見た目に気を使う奥方は着物の色にも拘る人だ』
・『江戸時代に入ると町民も親しみを込めて奥方と呼んだ』

まとめ

同じように「方」を使った呼び方になりますが、「裏」「奥」によって使い分けが必要です。

業界の裏で働く人を呼ぶときは「裏方」を使い、結婚している女性は「奥方」と呼ぶと覚えておきましょう。

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