「耳が遠い」と「難聴」はいずれも聴力に関する言葉ですが、それぞれ意味の違いはあるのでしょうか。
この記事では、「耳が遠い」と「難聴」の違いを分かりやすく説明していきます。
「耳が遠い」とは?
「耳が遠い」は「耳がよく聞こえないこと」「人の声や周りの音などが聞こえづらいこと」を表す慣用句です。
「耳」は「聴覚をつかさどる器官」を示し、「遠い」は「場所や時間などが離れている」「隔たりが大きい」などの意を表します。
「難聴」とは?
「難聴」は、「たやすくない」「苦しみ」などを意味する「難」と、「きく」「聞き取る」ことを示す「聴」が組み合わさった言葉で、「耳が聞こえづらくなっている状態」を意味します。
「難聴」は耳の病気のひとつとしても知られています。
「耳が遠い」と「難聴」の違い
「耳が遠い」も「難聴」も「加齢や病気などで耳がよく聞こえないこと」「聴覚が鈍っていること」という意味を含んでいますが、細かなニュアンスに違いがあります。
「耳が遠い」は文字通りに読むと「耳の位置が離れている」と捉えることも可能ですが、実際は「耳が聞こえにくい」という意味で普及しており、やや比喩的な印象が感じられます。
一方、「難聴」は「聴くことが難しい」と書くように、「耳が聞こえづらい状態」を直接的に表した言葉といえます。
また、「難聴」は耳の病気を示す言葉としても有名です。
「難聴」には、急に耳が聞こえにくくなる「突発性難聴」や、加齢によって内耳神経などが老化して起こる「老人性難聴」、騒音や長時間のヘッドホン使用で生じる「騒音性難聴」といった種類があります。
「難聴」は聞こえづらさの程度によって「軽度難聴」「中等度難聴」「高度難聴」「重度難聴」に分けられます。
なお、「難聴」は片耳だけに起こる場合もあれば両耳に発生する場合もあるようです。
「難聴」の治療には、補聴器や人工内耳を用いる方法があります。
まとめ
「耳が遠い」も「難聴」も「耳が聞こえにくい」という意味を持つ言葉ですが、細かなニュアンスが異なるといえます。
「難聴」は耳の病気を表す言葉でもあることを覚えておきましょう。
両者の言葉の意味を理解して、語彙力を高める参考にしてください。