この記事では、「知らせる」と「報じる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「知らせる」とは?
「知らせる」とは、「あることについて他人に伝える」さまや「身にしみて分からせる」様子などを示す言葉です。
漢字では「報せる」と表記されることもある文言で、「他の人に知れ渡るようにする」もしくは「事情や状況などについて分かってもらう」などというニュアンスで使用されており、「声明(せいめい)」ないし「告知をする」などという語句と似たような意味をもつ表現として用いられています。
「報じる」とは?
「報じる」とは、「事実や新情報などについて報道する」あるいは「多くの人たちに知らしめる」などという意味合いで使われている文言です。
「報ずる」という送り仮名が使われる場合もある言葉で、「事実を伝える」もしくは「伝達する」などという語句と同じようなニュアンスで使用されています。
「知らせる」と「報じる」の違い
「知らせる」と「報じる」は、どちらの語句も「相手にあることを伝える」などという意味合いで使われています。
「メジャーリーグ大谷選手の移籍を報じる」という表現は、「メジャーリーグ大谷選手の移籍を知らせる」という表現に言い換えても意味はどうにか伝わりますが、少々違和感を感じさせる印象があり、また「報じる」の方が「知らせる」よりも若干硬い印象を受ける言い回しとして用いられています。
「知らせる」の例文
・『大きなサイレンが鳴ったら緊急事態を知らせる合図です』
・『彼女にはまだそのことを知らせる必要はありません』
「報じる」の例文
・『大きな地震のあとに巨大な津波が発生する可能性があることを報じる』
・『プロサッカー三浦カズ選手の現役続行について紙面で報じる』
まとめ
「知らせる」と「報じる」は、いずれの語句も「他人にあることを知らしめる」などという意味で使われている表現です。
使用する際にはそれぞれの語句がもっている微妙なニュアンスの違いに注意をしながら上手に使い分けるようにしましょう。