この記事では、「通関士」と「貿易事務」の違いを分かりやすく説明していきます。
「通関士」とは?
「通関士」とは、「通関業務についての専門知識や経験などを有する専門家」または「輸入品などが税関をとおる際に必要な業務を代行する役目をもつ人」などという意味の言葉です。
財務省が認定している貿易関連で唯一の国家資格でもあり、輸出入などにかかわる手続きを行うために必要な資格として知られています。
「貿易事務」とは?
「貿易事務」とは、「貿易や輸出入にかかわる事務作業」あるいは「商社やメーカーなどで事務職に従事している担当者」などを指しています。
海外から物品などを輸入したり逆に日本の商品やサービスなどを海外で販売する際には、関係する両国の法律や税制度などもかかわってくるため非常に煩雑な事務手続きが必要で、これらのさまざまな業務を取りまとめている役割をもつのが「貿易事務」の仕事です。
「通関士」と「貿易事務」の違い
「通関士」と「貿易事務」の違いを、分かりやすく解説します。
「通関士」と「貿易事務」は、それぞれが輸出入業務にかかわる任務を請け負っているという点では似ていると言えなくもないですが、実際の役割はまったく異なっています。
通関手続きを行うプロフェッショナルである「通関士」は、責任をもって一連の通関手続きを進めますが、その際に発生するさまざまな細かい事務作業などを担当するのが「貿易事務」の職務になります。
また国家資格である「通関士」と、特に資格などを必要としない「貿易事務」とでは、それぞれがもつ役割の重さも異なっています。
「通関士」の例文
・『通関士の業務は国際的な仕事であると言えます』
・『通関士は貿易関係のスペシャリストです』
「貿易事務」の例文
・『貿易事務は国際的なルールなどを把握しておく必要があります』
・『貿易事務に興味があるなら商社に就職するべきでしょう』
まとめ
「通関士」と「貿易事務」は、いずれの語句も輸出入や貿易などにかかわる業務です。
属するカテゴリーは同じですが、それぞれがもつ役割や責任の重さなどはまったく異なる職務として知られています。