この記事では、「転帰」と「快復」の違いを分かりやすく説明していきます。
「転帰」とは?
「転帰」とは、「治療が一定期間経過した時点での症状」もしくは「病気や怪我などが進行して特定の状態に至る」様子などを示す医療用語として知られています。
医療における予防や治療などの経過や結果、および見通しなどを指して使われており、具体的には「治療または入院や手術の後で患者にどのような変化が見られたか」を示す文言として使用されています。
「快復」とは?
「快復」とは、「病気が完治する」さまや「悪い症状などが全快する」様子などを示す言葉です。
病気や怪我などが良くなった際に用いられる医療用語として知られる言葉で、「信用」や「景気」などのその他の事柄が良くなる場合には「回復」という同音異義語が使われています。
「転帰」と「快復」の違い
「転帰」と「快復」の違いを、分かりやすく解説します。
「転帰」と「快復」は、いずれの語句も医療用語として使われている言葉ですが、それぞれが持っている意味は異なります。
「転帰」は治療や手術などを経た後での経過や結果などを表す言葉で、これらの経過や結果などの良し悪しや状態などは良い場合も悪い場合もあります。
一方、「快復」は悪い症状などが完全になくなって健康な状態に戻る、という意味で使われていますので、双方の語句はまったく異なる場面で使用される表現です。
「転帰」の例文
・『先週盲腸の手術をした患者さんの転帰はどんな状況でしょうか』
・『転帰は「治ゆ」「継続」「中止」の3つの段階に分けられています』
「快復」の例文
・『父の罹患した重病により一旦は諦めかけましたが、奇跡的に快復することができました』
・『ご病気の快復を心からお祈り申し上げます』
まとめ
「転帰」と「快復」は、どちらの言葉も医療現場などで頻繁に登場する語句ですが、それぞれの意味は異なっています。
使用する際には、微妙なニュアンスの違いに注意しながら場面や状況などに応じてうまく使い分けることをおすすめします。