「利益剰余金」と「現金」は双方ともお金に関する言葉ですが、意味が異なるため区別して認識しておく必要があります。
この記事では、「利益剰余金」と「現金」の違いを分かりやすく説明していきます。
「利益剰余金」とは?
「利益剰余金」は「りえきじょうよきん」と読む言葉で、「企業が得た利益から使用されずに残っている金額」を意味します。
「企業の中で蓄積された金額」という意味合いがあることから「内部留保」と呼ばれる場合もあります。
「現金」とは?
「現金」は「げんきん」と読み、「紙幣や硬貨などの通貨」を意味するほか、「手持ちの金銭」や「受け渡しが可能な金銭」という意味も含まれています。
また、形容動詞として「利害が変わることで態度が露骨に変化する様子」を示すこともあります。
「利益剰余金」と「現金」の違い
「利益剰余金」と「現金」の違いを分かりやすく解説します。
「利益剰余金」は「企業が得た利益のうち未使用で残っている金額」を意味します。
「利益剰余金」は、今後の事業活動に必要な資金を確保するための「利益準備金」、将来の事業活動に必要となる資金を積み立てたり将来的に起こりうる損失を予防したりするための「任意積立金」、前年度までに企業が得た利益のうち利益準備金や任意積立金、配当などに充当しなかった「繰越利益剰余金」に分類されます。
一方、「現金」は「紙幣や硬貨などの通貨」や「手持ちの金銭」、「受け渡し可能な金銭」を意味します。
なお、会計上では通貨に加え、小切手や送金為替手形といった通貨代用証券も「現金」に含まれます。
また、「現金」は「利害によって態度が露骨に変貌すること」を意味することもあります。
この場合、「現金な態度」や「現金な人」のように使い、誉め言葉ではなくネガティブな意味合いで用いられることが一般的です。
まとめ
「利益剰余金」は「企業が得た利益のうち使用されずに残っている金額」を示し、「現金」は「通貨」や「受け渡しが可能な金銭」を示します。
「現金」が形容動詞として使われる点も覚えておきましょう。
ぜひ言葉の知識を増やす参考にしてください。