「刊行」と「発行」はどちらも書物などの出版に関わる言葉ですが、詳細な意味が異なるため区別して使うことが必要です。
この記事では、「刊行」と「発行」の違いを分かりやすく説明していきます。
「刊行」とは?
「刊行」は「書物を印刷して世に出すこと」「出版すること」を意味します。
漢字の「刊」には「書物を出版する」という意味があり、「行」には「行く」「おこなう」「書籍を世に出す」といった意味があります。
「発行」とは?
「発行」は「本や新聞、雑誌などを印刷して世の中に出すこと」を示す言葉です。
そのほか、「紙幣や入場券、証明書などを作成して債券・証明書・定期券・入場券などを作って使えるようにすること」という意味も持ち合わせています。
漢字の「発」は「放つ」「出かける」「生じる」などを示し、「行」は「行く」「おこなう」「書籍を世に出す」といった意味を示します。
「刊行」と「発行」の違い
「刊行」と「発行」の違いを分かりやすく解説します。
「刊行」は「書籍を印刷して世に送り出す」という意味があります。
「出版」とほぼ同じ意味を持ちますが、「刊行」はどちらかというとかしこまった表現と捉えられており、日常会話ではあまり出番がない言葉といえます。
「文学全集を刊行する」「大正時代に刊行された書籍」などのように使われます。
一方、「発行」は「本や新聞、雑誌などを印刷して世の中に出すこと」を意味します。
「刊行」と同じく「出版」と同じような意味合いを含みますが、「発行」の場合は書籍よりも新聞や雑誌などに対して使用されることが多いイメージです。
「〇〇新聞の発行は〇年だ」や「月刊誌を発行する」のように使用します。
さらに、「発行」には「紙幣や入場券、債券、証明書、旅券などを作って使用可能にすること」という意味もあり、「定期券を発行する」や「クレジットカードを発行する」などのように用いられています。
まとめ
「刊行」は「書籍を出版すること」を示し、「発行」は「新聞や雑誌などを世に出すこと」もしくは「紙幣や旅券、入場券などを作って使用可能にすること」を示します。
両者の意味を理解して、適切に使い分けられるようになりましょう。
ぜひ参考にしてください。