「ご承知」と「ご周知」はお互いの読み方が似ている言葉ですが、意味が異なるため使い分けが必要です。
この記事では、「ご承知」と「ご周知」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ご承知」とは?
「ご承知」は「ごしょうち」と読む言葉です。
「事情等を知ること」や「依頼などを聞き入れること」、「事情などを理解して許すこと」を指す「承知」に、尊敬や敬意を示す「ご」を付け加えた表現で、「承知」を丁寧に表す際に使用します。
「ご周知」とは?
「ご周知」は「何らかの情報を広く知らせること」や「広く知れ渡っていること」を意味する「周知」と、尊敬や敬意を示す「ご」を組み合わせた言葉で、「ごしゅうち」と読みます。
「周知」の敬語として知られています。
「ご承知」と「ご周知」の違い
「ご承知」と「ご周知」の違いを分かりやすく解説します。
「ご承知」は「事情等を知ること、事前に分かっていること」や「依頼などを聞き入れること」、「事情などを理解して許すこと」を丁寧に言い表した表現です。
一方、「ご周知」は「何らかの情報を広く知らせること」または「特定の情報が広く知れ渡っていること」を敬って表した表現です。
「ご承知」の例文
「ご承知」は「承知」を丁寧に表現した言葉で、「何らかの事情等などを知っている」、「事前に分かっている」、「依頼などを聞き入れる」、「事情などを理解して許す」などの状況で用いられます。
相手に理解を促す「ご承知おきください」や、事前に相手が知っていることを示す「ご承知のことと存じますが」などの使用方法があります。
・『日程が変更になりましたこと、ご承知おきくださいますようお願い申し上げます』
・『既にご承知のことと存じますが、事情により当分の間休業いたします』
「ご周知」の例文
「ご周知」は「承知」の敬語にあたる言葉で、「何らかの情報を広く知らせる場面」、「特定の情報が広く知れ渡っている場面」で使用します。
周囲の人に広く知らせてほしいことを示す「ご周知ください」や、既に多くの人に知れ渡っている状況を言及する「ご周知のとおり」などの使い方があります。
・『感染症対策には手洗いとうがいが有効なことをご周知ください』
・『ご周知のとおり、今週土曜日に開催されるイベントは延期となりました』
まとめ
「ご承知」は「知っていること」や「依頼などを聞き入れること」、「事情などを理解して許こと」を丁寧に表す言葉で、「ご周知」は「情報などを広く知らせること」や「広く知れ渡っていること」を丁寧に示す言葉です。
混同しないよう注意して使い分けましょう。