この記事では、「鄭重」と「丁重」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「鄭重」とは?
手厚く遇するという意味で使われているのが「鄭重」【ていちょう】です。
より心を篭めて相手に対してもてなすという場面で使う言葉で、丁寧にという意味がある「鄭」と、重ねるといった意味合いがある「重」を掛け合わせているわけです。
「鄭重に取り扱う」といえば目上の人や客に対して礼儀を持って相手に挨拶したり、扱ってもてなします。
「丁重」とは?
相手に対して礼儀正しくやり取りすることを「丁重」【ていちょう】といいます。
「丁重に断る」といえば、相手が傷つくことなく誠意を持ってお断りするという意味で使われている言葉です。
細かいところまで目を向けて、物事を実行するという意味合いでも使われています。
このように、丁重に対応する、礼儀を持って行なう行動を指すわけです。
「鄭重」と「丁重」の違い
ここでは「鄭重」と「丁重」の違いを、分かりやすく解説します。
心が篭っている行動や言動で相手に注意を持って扱うという意味がある言葉を「鄭重」といいます。
もう一方の「丁重」は礼儀正しく物事を実行して手厚くもてなすことを指す言葉です。
注意して物事に取り掛かる姿勢という意味でも使われていて、大切に扱うのが望ましい状況でも使われています。
「鄭重」はより人の心に重点を置き、「丁重」は行動や言動に焦点を当てたところが違う点です。
「鄭重」の例文
・『お世話になっている恩師には、鄭重に挨拶するのが礼儀だ』
・『いつも取引している会社に行くと、鄭重なもてなしを受けた』
「丁重」の例文
・『人間国宝が作った壷は傷が付かないよう丁重に扱う』
・『旅館の女将は正座して、客を丁重に迎え入れた』
まとめ
「重」を使った言葉ですが、「鄭」と「丁」に違いがあります。
同じ読み方する言葉にもそれぞれ使い方が異なりますので、どう使えばいいか目を向けてみるといいでしょう。