この記事では、「生憎」と「僭越」の違いを分かりやすく説明していきます。
「生憎」とは?
「生憎」は「あいにく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「期待や目的にそぐわない様子」という意味です。
2つ目は「相手に対して都合の悪い様子」という意味です。
3つ目は「丁度良くないタイミングである様子」という意味です。
「生憎」の言葉の使い方
「生憎」はビジネスだけではなく、日常でも名詞・形容動詞として「生憎なお天気」「生憎ですが」などと使われたり、副詞として「生憎留守だった」などと使われます。
「生憎」は古語の「あやにく」という言葉が語源とされています。
「あやにく」は、感動詞の「あや」と形容詞の「にくし(憎し)」が組み合わさった「あや、にくし(ああ、にくたらしい)」で、納得がいかない状況をくやしがる意味の言葉です。
これが音変化して「あいにく」になり、意味も「相手の期待に添えず残念な気持ちを表す言葉」として使われる様になりました。
読み方が難しいので平仮名表記で使われることが多くなります。
「僭越」とは?
「僭越」は「せんえつ」と読みます。
意味は、「自分の地位や立場を越えて出過ぎたことをすること」です。
主に目上の人がいる場で、自分が出しゃばったり、目だつ言動をすることを表します。
「僭越」の言葉の使い方
「僭越」はビジネスにおいて名詞・形容動詞として「僭越ながら申し上げます」「僭越な態度だ」などと使われることが多くなります。
「僭」は「おご(る)」とも読み「身分不相応におごる」「なぞらえる」という意味、「越」は「こ(す)」とも読み「ある所・時の境をこえる」「ものごとの範囲・程度をこえる」という意味、「僭越」で「身分不相応に出過ぎた真似をすること」になります。
基本的に、目上の人に対して使われる言葉です。
「生憎」と「僭越」の違い
「生憎」は「相手の期待に添えず残念な気持ちを表す言葉」です。
「僭越」は「身分不相応に出過ぎた真似をすること」です。
まとめ
今回は「生憎」と「僭越」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。