この記事では、「小夏の候」と「向夏の候」の違いを分かりやすく説明していきます。
「小夏の候」とは?
小夏の候は時候の挨拶に使われる言葉で、本格的な夏を迎える前の時期に使用します。
小夏の候と書いて「こなつのこう」と読みます。
小夏は6月の季語とされ、「夏の盛りを前に汗ばむような季節になりましたね」という意味の挨拶になります。
梅雨明け間近の6月中旬頃から7月上旬頃まで使用することが多いです。
また、梅雨の中休みなどにも使われています。
「向夏の候」とは?
向夏の候も時候の挨拶に使われる言葉で、初夏の時期に使われています。
向夏の候と書いて「こうかのこう」と読みます。
向夏の候には、「本格的な夏を迎える季節ですね」という意味があります。
向夏は夏に向かうという意味なので、本格的に暑くなる前の時期に使用します。
6月中旬頃から7月上旬頃まで使用します。
ただし、暦の上では5月6日頃が夏になる立夏なので、5月上旬頃から使用する場合もあります。
それから梅雨が明けて本格的な夏が始まった場合には、向夏の候ではなく盛夏の候などを使います。
「小夏の候」と「向夏の候」の違い
小夏の候も向夏の候も、本格的な夏を迎える前の時期に使用する時候の挨拶です。
そのため使用する時期に大きな違いはありません。
6月中旬頃から梅雨明け前まで使用することが多いです。
小夏の候の小夏は「しょうか」ではなく「こなつ」と読みます。
向夏の候の向夏は、「こうか」と読みます。
そのため小夏の候の方が音の響きは柔らかく、向夏の候は堅い印象があります。
ビジネスシーン等ではフォーマルな向夏の候を使うことが多いかもしれません。
まとめ
小夏の候も向夏の候も、本格的な夏を迎える前の時期に使用する時候の挨拶になります。
6月中旬頃から7月上旬頃の梅雨明け前まで使用することが多いです。
小夏の候の方が音の響きが柔らかく、優しい印象があります。
向夏の候は堅い表現なので、ビジネスシーン等でよく使われます。