実際に起こった事柄や問題、出来事を表す言葉には「事案」や「事実」があります。
この記事では、「事案」と「事実」の違いを分かりやすく説明していきます。
「事案」とは?
「事案」とは実際に発生した問題や出来事を示す言葉であり、これに対する取り扱いや処理が求められている時に使います。
「事案」は政治的な問題や法的な問題を扱う時によく使われる言葉であり、これらが顕在化しているのが特徴です。
「事案」に関しては事件性があるものに対して使うことも可能であり、不審者に声を掛けられることは「声掛け事案」と呼ばれています。
「事実」とは?
「事実」とは実際に発生した出来事や存在する事柄を示す時に使う言葉です。
「事実」は英語で“fact”であり、こちらはカタカナ語である「ファクト」もよく使われています。
「事実」は元々神がしたことという意味で使われていましたが、現代では発生した出来事や存在する事柄を表す意味で使います。
既に発生してしまった「事実」を示す言葉には「既成事実」があり、こちらは様々な問題に対する証拠や論拠となるのが特徴です。
「事案」と「事実」の違い
「事案」は主に政治的な問題や法的な問題を表す時に使う言葉であり、これらに対して対処することが求められる時に使います。
「事実」は実際に発生した出来事や事柄に対して使う言葉であり、様々な証拠やデータとして扱うことが可能です。
「事案」の例文
・『声掛け事案があったので、子供に防犯ブザーを持たせています』
・『その事案については担当の警察官が調べているので、もう少しお待ちください』
「事実」の例文
・『事実は小説よりも奇なりと言うように、今年は革新的な発明がなされています』
・『事実に基づいて調べたところ、村の奇習についていくつかのことが分かりました』
まとめ
「事案」は政治的な問題や法的な問題に対して使う言葉であり、「事実」は実際に発生した出来事や事柄が存在することを示す時に使う言葉です。
