「装束」と「衣装」はどちらも身にまとうものを指す言葉です。
2つの言葉はどのような違いで使い分けられているのでしょうか今回は、「装束」と「衣装」の違いを解説します。
「装束」とは?
「装束」とは、「特別な目的のための衣服」を指す言葉です。
「装束」の使い方
儀礼や典礼など特別な目的で着用する衣服を指します。
元々は公家が着用する衣服を指す言葉でしたが、時代が下るにつれて「宮中で着るような特別な衣服」という意味に変化し公家だけでなく武士や僧侶などが特別な時に着用する衣服に対しても使われるようになります。
現在は儀式など特別な目的で着用する衣服を指す意味で使われている言葉です。
「衣装」とは?
「衣装」とは、「身にまとうもの」を指す言葉です。
「衣装」の使い方
衣服や装飾品など装いのために身につけるもの全般を指します。
身にまとうものの中でも人前に出る時の衣服を指す意味で使うことが多く、人目のある場所で着用しても恥ずかしくないきちんとした装いに対して用いられる表現です。
本来は全ての身につけるものを指す言葉ですが部屋着やパジャマのような人に見せないプライベートな服装は含まないのが一般的です。
「装束」と「衣装」の違い
特別な目的のための衣服が「装束」、人前に出る時の衣服が「衣装」という違いで区別されます。
「装束」は日常生活とは離れた場面で着用する衣服に対して用いることが多く儀礼用の服装や宗教行事のための服装などを表す言葉です。
「衣装」は人前に出る程度の衣服全般を指す言葉なので対象とする範囲は広く、スーツなどの仕事着からカジュアルなおしゃれ着まで「衣装」に含まれます。
「装束」の例文
・『儀式のために装束を身につける』
・『装束は大切に保管されている』
「衣装」の例文
・『彼女は衣装持ちで有名だ』
・『舞台用の衣装を仕立てる』
まとめ
「装束」と「衣装」はどちらも身にまとう衣服を指す言葉ですが目的や着用する場面の違いで区別されます。
それぞれの言葉が指すものを正しく理解して使い分けてください。