この記事では、「娑婆」と「現世」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「娑婆」とは?
悪い行為した者が入って罪を償う刑務所で刑期を終えた後、外に出た世界を「娑婆」【しゃば】といいます。
今までは監視下で生活していましたが、刑期を終えれば自由になり、普通の暮らしができるようになります。
このことを「娑婆の空気はうまい」といった言い方をして嬉しい気持ちを表すのです。
「娑婆」には閉鎖的という意味があり、そこから束縛されなくなる人が使う言葉でもあります。
「現世」とは?
現在、人間が生きる世の中を「現世」【げんせ】といいます。
人間が生きるこの世は前世があってこそ現在に生きれて、良い行いをすれば来世で幸せな人生が歩めると考えられているのです。
「うつよ」といった読み方するときは肉体を持ち、この世の中で生きる物質世界を指し、自らが行動して色々な事を乗り越えて生きる世界を指します。
「娑婆」と「現世」の違い
「娑婆」と「現世」の違いを、分かりやすく解説します。
刑期を終えて刑務所の外を「娑婆」といいます。
監視されず、時間に束縛されない自由な暮らしができる世界を指すわけです。
また、規則に縛られ、厳しい訓練に酷使していた生活から解放された軍隊が自由になる世界も対象となります。
もう一方の「現世」は欲望を持つ肉体を持ち、この世の中で人間と関わり、金銭を稼ぎ、一生を全うして生きる現実の世界を指す言葉です。
「娑婆」の例文
・『40年の刑期を終えて娑婆へ出ると、街並みが変わっていて驚いた』
・『裏切られて刑務所へ入れられた者が娑婆へ出たとき復讐に走る』
「現世」の例文
・『暴力的な夫で苦しむ現世は、まさに地獄のように感じる』
・『来世はきっと良い人生が送れると信じて、現世では努力している』
まとめ
2つの漢字で構成された言葉ですが、意味がかなり違います。
どのような状況の人が使えば意味をうまく使えるようになるかに焦点を当てて、使いこなしてみましょう。