この記事では、「とぼす」と「貶す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「とぼす」とは?
「とぼす」を漢字で書くと「点す」「灯す」になります。
主な意味は、明かりを付けることです。
例えば、提灯に火をつけることを「提灯に明かりをとぼす」。
ろうそくに火をつけることを「ろうそくをとぼす」などといった形で使用します。
言い換えれば、「明かりを付ける」や「火をつける」「点灯する」などになります。
また、対義語は「消す」になります。
「貶す」とは?
「貶す」は「けなす」と読みます。
意味は、悪い点を取り上げて非難することです。
例えば、「自分を貶す」の場合、自分の悪い点を取り上げ自分自身で非難することを意味します。
また、「作品を貶す」の場合は、その作品の悪い点を取り上げて非難することを意味します。
言い換えれば、「酷評する」や「冒涜する」「唾を吐く」などになります。
また、対義語は「誉める」「褒める」になります。
「とぼす」と「貶す」の違い
「とぼす」と「貶す」の違いを、分かりやすく解説します。
「とぼす」の意味は明かりを付けることです。
そして、「貶す」の意味は悪い点を取り上げて非難することです。
このように全く異なった意味を持つ2つの言葉ですが、「貶す」に「乏しい」といった漢字が用いられていることから「とぼす」と読み間違えられることが多い言葉です。
「貶」は音読みで「ヘン」。
訓読みで「おとす・しりぞける・ おとしめる・ けなす・ そしる・ さげすむ・ へらす」といった複数の読み方がありますが、「とぼす」といった読み方はありません。
「とぼす」の例文
・『提灯に明かりがとぼされ、幻想的な空間に変わりました』
・『真っ暗闇な山道に小さな明かりをとぼすお店を見つけました』
「貶す」の例文
・『私の両親は子どものことを褒めることよりも貶すことの方が多い』
・『人を貶すばかりの人とは、あまり付き合いたくはありません』
まとめ
以上のように、読み間違いの多い2つの言葉になります。