「画竜点睛を欠く」と「未完」はそれぞれ何を表す言葉でどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「画竜点睛を欠く」と「未完」の違いを分かりやすく説明していきます。
「画竜点睛を欠く」とは?
「画竜点睛を欠く」とは、「物事の最後の一手が欠けているため全部が台無しになっているさま」を意味する言葉です。
全体としては素晴らしいのに最後の仕上げを怠ったせいで不完全になってしまった様子を表します。
絵師が見事な竜の絵を書き上げ最後に瞳を書き入れたところ本物の竜になり天に昇っていったという「歴代名画記」に登場する話に由来します。
「点睛」とは最後に書き入れた瞳のことで、立派な龍の絵も最後の仕上げである瞳を欠けば本物にはならないところから「最後の仕上げが欠けたせいで仕上がりが完璧ではない」という意味で使われている言葉です。
「未完」とは?
「未完」とは、「まだ出来上がっていないこと」を意味する言葉です。
途中まで書かれている物語や半分だけ描かれた絵画など、まだ完成していない状態を指します。
完結や完了に向かって進んでいる途中の物事に対して用いられる表現で、小説や絵画といった作品のほか建物や洋服のような作りかけのもの全般に対して用いられる表現です。
一般的には何らかの理由により製作途中で放棄されてしまった物事に対して用いることが多く、途中であることに加えて完成が難しく期待できないニュアンスを込めて使われる表現です。
「画竜点睛を欠く」と「未完」の違い
「画竜点睛を欠く」と「未完」の違いを、分かりやすく解説します。
「画竜点睛を欠く」と「未完」の違いは「完成度」です。
どちらも仕上がっていない様子を表す言葉ですが「画竜点睛を欠く」はほとんど出来上がっているのに最後の一手を欠いているせいで不完全な状態を表すのに対し「未完」はどこまで進んでいるのかに関わらずまだ出来上がっていないもの全般に対して用いられる表現です。
まとめ
「画竜点睛を欠く」と「未完」では意味合いが大きく異なります。
言葉が表す意味を正しく理解して使い分けましょう。